もうひとつの「楽園の真実」 | world reggae reunion

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レガエの残党(カリブのJA国&東洋のJA国)

この映画が発表されてどのくらい経つだろう。

主に経済面からジャマイカを映し出したドキュメンタリーフィルムだが、10年以上経ち、思うこと。

経済(貧困)と犯罪(暴力)の問題を脇に置いたまま、民主主義がどうのこうのなんて、まったくの机上の論理にすぎないと自分は思う。

どれか一つでも欠けていたら、駄目なのだ。

ジャマイカ楽園の真実 LIFE&DEBT [DVD]/出演者不明

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ある日本の記事で読んだが、とあるどこかの途上国で同世代の若者の貧困の現場を目にし、解決策として日本の大学生が提案したこと。

それはトップモデルへの道、あるいはシンガー、スターとして貧困から抜け出せるという方法。



確かにそうしたハングリーさは、貧困層に生まれ育った若者のメンタル面を鍛える。

そして貧困から「抜け出せる」だろう。

だが、一人の成功者(勝ち組)が誕生した瞬間に、周囲にはその何倍もの妬み嫉みや落伍感が生まれることまであなたがたは知っているだろうか。


時にそれは新たな犯罪を生むことを。


そうした厳しい現実から生まれたのが音楽であり、文学であり、というのも確かだが、グラミー賞にノミネートされたからといって、手放しで喜んではいられないのが、ジャマイカの現実そのものだ。


残念なニュースをJO紙で目にした。

誤報であればよいと願うが、ジャマイカと少しでも関わったということは、身近にいつも葬式がつきまとう。


ジャマイカを愛してはいるが、時々無性にやるせなくなる。

あるシンガーの家族が・・・これ以上は書きたくない。


どうせまた、それをネタにCDや曲を売ろうとするエセ・ジャマイカ通の店がアクセスを稼ぐのだろう。


本当にレゲエを愛してやまない者なら、こういう時は沈黙しかない。


妬み嫉みは本当に厄介だ。

そこまで深く深く考えないと、本当の解決ではないと思うが。


平和な日本ではなかなかそこまで想像が及ばないのもまた事実。



やたらスキャンダラスに好奇心を煽るだけの発信はやめてもらいたいものだ。

たとえ個人のブログといえども。

あんたがたに何がわかるというのだろう。