夏の雲にゆく
越えられなかったから越えていきたくなる
無くしてしまったから諦められなくなる
今まで自分は何をして来たんだろう
何もしないまま何年もの夏が過ぎてしまった
今日の昼、久しぶりに輝かしい夏空を見かけた
あの雲の隙間から大空へ抜けて
生の執着から解放された世界へ旅立ちたい
身も心も透明な青に染まり
体も軽く気体に昇華して
存在があり、存在がなくなる
この夏空の下でなら
死んでも後悔しないと思った
結局、生き永らえている
死ぬ気が全くない訳じゃ無いが
こんな薄っぺらい人生でも
死ぬ訳にはいかないのです
この胸の渇きを癒してほしい
せめて安心してから眠りに就きたい
ジョウロの水を待ち侘び続け徐々に枯れ始める花
枯れるくらいなら茎をへし折ると騒いでいる
葉の先は既に茶色になっている
もう どうでもいい
でも諦め切れない
こんな雑念から解き放たれて
あの雲とともにゆけたら
どんなに清々しいか
地に根を張る草花は
今日も空を眺め続ける


