暑い夏が過ぎた庭で,鮮やかなピンクの花を咲かせる宿根草です。
アサマフウロ(Geranium soboliferum、浅間風露)
フウロソウ科の宿根草。日本原産のゲラニウム。名前の由来は浅間山。
浅間山は群馬と長野の県境にある有名な山なので,名前を知ったときからなんとなく親近感を感じたりしていました。
この植物を知ったきっかけは,ポール・スミザーさんが萌木の村で植えられているのを知ってから。
3月23日の様子
冬には地上部はなくなります。早春に新芽が出てきます。
秋までに葉っぱが大きく広がるので,周囲には他の宿根草の姿はありません。
代わりに早春に花を咲かせる球根植物を植えています。
5月21日の様子
5月に他の花が咲いている頃は,15〜20cmくらいの低い位置で葉っぱが拡がっています。
ゲラニウム・ジョンソンズブルーなどの他のゲラニウムは,この頃にいっぱい花を咲かせています。
後ろの細い葉はモリニア・ハイデブラウト
丸い形にまとまってくれる株で,やさしい色の葉っぱです。
他のゲラニウムに比べると切れ込みが大きめ。他の宿根草とも馴染みやすいんじゃないかな?
9月1日の様子
今年は6月くらいからポツポツと咲いていました。
でも本格的に咲き始めるのは8月末から9月のはじめ。暑い夏の終わるころにつぼみが見えてきて,夏のおわりを感じるころに少しずつ咲き始めます。
春から広がった葉の間に,花茎が夏の間に伸びてきます。
この花茎が意外とボサボサな感じになってしまうので気になるのですが,これを切ってしまうと9月に花が咲きません。ぐっと我慢して秋まで茎を伸ばしておきましょう。
ウチでは多少は木陰に入ることもある場所に植えていますが,夏場は直射日光が当たる時間が結構あります。
もともとは湿地に自生する山野草なので,地面が常に湿っているような場所が好きな植物。
ウチの庭のように乾燥しがちな庭は,決して適した環境ではないと思います。
でも,こうして元気に育ってくれているので,意外と丈夫な宿根草なのだと言っていいと思います。
9月になるとルドベキアも終わって,庭ではグラスが穂を出し始める頃。
すっかり花が少なくなった庭で,この華やかな濃いピンクが目をひきます。
これくらいはっきりした濃いピンクの花は意外と少ないと思います。
ウチではミソハギを植えていますが,それと同じくらいの強い色。
花はとても整った形でとてもキレイです。他のゲラニウムとは違う雰囲気を持っています。
花茎は横に広がって,花壇からあふれてきます。
大株になって満開になると,驚くほどたくさんの花が咲きます。一株で直径80cmから1mくらいになります。広い庭で場所に余裕があれば,数株を間隔を広めにとって植えてみると,秋に素敵な景色が作れそう。
9月29日の様子
10月はじめまで咲いて,花はだいたい終わった頃に花茎を株元から切りました。
今は葉っぱだけが残っています。秋になるとキレイに紅葉することもあるようですが,ウチの庭ではちょっとだけ見ることができるくらいです。
でも秋まで広がってくれる葉っぱは,いいグランドカバーになります。夏の間に小さくなってしまう宿根草もありますが,秋にこうして元気に広がってくれる宿根草はありがたい。
今朝の庭では寒さで葉っぱが白くなっていました
丈夫な宿根草と感じています。
ポール・スミザーさん曰く「鹿は食べない」らしいので,鹿に困っている人もいかがでしょう?
萌木の村でもたくさん育っています。ウチの庭でも株分けしながらちょっとずつ増えています。
とても好きでこれからも大事に使っていきたい植物の一つです。オススメ。
ブログで紹介したぐんまの庭の植物の紹介をOwndでまとめています