アムソニア(2020) | ぐんまの庭を目指して

ぐんまの庭を目指して

群馬県の平野部に住む家でガーデニングをしています。イングリッシュガーデンでもなく、和風の庭でもない、「ぐんまの庭」「我が家の庭」を目指して、試行錯誤中。
使用カメラ:Pentax K-3II

4月から5月にかけて庭で咲いてくれるアムソニアの紹介。

アムソニアはキョウチクトウ科の宿根草。ウチでは3種類のアムソニアが育っています。

 

 

チョウジソウ(丁字草、Amsonia elliptica)

日本原産のアムソニアはチョウジソウ。庭で使っている人も多いと思います。

早春から美しい淡いブルーの花が咲き始めて、花が終わったら爽やかな葉が残り、秋に気温が下がると葉が黄色くなって花壇を彩ります。

丈夫であまり手間もかからず、日向でも半日陰でも育ってくれる、実はパーフェクトな宿根草。

 

 

今年は4月下旬から咲き始めました。やさしい薄いブルーの花。

キレイな星型の花が房になります。どの品種でも星型の花ですが、房の形が変わります。

明るい太陽の下だとだいぶ白っぽく見えますが、薄暗い場所や時間だともっとブルーが濃く見えます。

 

 

自分で購入したもの、人から頂いたものを合わせて、日当たりがいい場所と、日陰スペースの2箇所でそれぞれ元気に育っています。とても大きくなったので、昨年の秋に株分けしました。何の問題もなく4月に咲いてくれてホッとしています。

 

かつては日本のあちこちで自生していたようですが、人間の開発による湿地や草原の減少によって、地域によっては絶滅危惧種になってしまっています。その土地で自生する植物が、元気に育ってくれる環境が残って欲しいな。

 

 

ふたつめ。

 

 

アムソニア・タベルナエモンタナ(Amsonia tabernaemontana)

北米原産のアムソニア。別名ヤナギバチョウジソウ。園芸店で「チョウジソウ」という名前で売っている苗は、実はこれであることが多いです。日本のチョウジソウが欲しい人は、ちゃんと学名を覚えておいて苗をチェックすることを薦めます。

 

タベルナエモンタナと日本のチョウジソウの違いは、写真だけだと分かりにくくて、なんだか似たようなものと思われるかもしれませんが、実際に使ってみると「全くの別物」です。

 

4月25日の様子

 

チョウジソウとタベルナエモンタナの一番の違いは、その大きさ。

なんとなくのイメージですが、タベルナエモンタナは背の高さ、茎の太さ、葉の大きさ、花の大きさ、花の数が、チョウジソウの「おおむね2倍」になると思ってください。

 

上の写真は春に芽が出始めた頃。だいぶ太い茎がドカドカとたくさん伸びています。

 

 

その大きさのために、花が咲いたときの豪華な感じは、チョウジソウとは比べ物にならないほど。

ここで紹介する3種類のアムソニアの中で、春の姿が一番キレイなのはタベルナエモンタナ。

花の部分は大きく広がって、たぶん直径が80〜100cmくらいあると思います。

 

 

大株になると本当に豪華です。これを育てるなら、ぜひ大株になるまで育てて欲しいな。

とにかく日当たりのよい場所で植えっぱなしにすればいいです。

さすがにウチのは花壇のスペースに対して大きくなりすぎてしまったので、今度の秋には株分けしないと。

もし広いスペースがあったら、株分け不要でずっと長く育てられそう。

残念なところは、花が終わると姿がイマイチ。花が終わってから冬までは、ちょっと短めにカットしてあまり目立たない存在にしてしまう感じです。

 

 

みっつめ。これが最後。

 

 

アムソニア・フブリヒティ(Amsonia hubrichtii)

こちらも北米原産。別名、糸葉チョウジソウ。

葉がとても細いのが特徴。葉だけでなく茎も細め。見た目の雰囲気は、チョウジソウやタベルナエモンタナとだいぶ違います。

上の写真では、すでに花が満開状態なのですが、とっても小さい花で言われないと気づかないかもしれないレベル。

 

 

春の芽が出てきたときの姿。他のアムソニアと比べてもほっそりと姿です。

成長もゆっくりな気がします。花が咲くときの高さも、他の種類よりも小さいですね。

 

 

近くに寄ってじっと見ていると、爽やかでやさしい雰囲気を作っていますが、春の姿はやっぱり地味かな。

他のアムソニアは、やはり春の花がキレイなのに対して、実はこのフブリヒティが活躍するのは花が終わってからなのです。

 

昨年の秋の様子

 

このほっそりした姿が、暑い夏の間にはとても爽やかな雰囲気を作ってくれます。

そして、秋に気温が下がってくると、とてもキレイなイエローに葉の色が変わっていきます。

昨年の秋に初めてこの姿を見たのですが、これを見たら花なんて咲かなくてもいいや、と思ったほどお気に入りになりました。

 

秋に咲く花や、赤く紅葉する植物を一緒に植えて、色の対比を見るといいかも。

昨年は偶然となりに植えたノコンギクの紫の色が、フブリヒティの葉と一緒になってとってもキレイでした。


昨年の11月の様子

 

今年は昨年よりも成長していると思うので、どうなるか楽しみにしています。

 

春の姿が美しいタベルナエモンタナ

花が終わってからの葉が夏から冬まで美しいフブリヒティ

一年を通して楽しませてくれる日本のチョウジソウ

 

それぞれ違った個性を持ったチョウジソウの仲間です。

主役になれるタイプの宿根草ではないですが、ちゃんと選んでうまく使うと庭に素敵なコーナーが作れます。

すでにメジャーな植物ですが、上手な使い方をしている花壇も見てみたいですね。

 

 

チョウジソウの花

 

 

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