こんばんわ、です。
梅雨空に、時折小雨がちらつく今日、在宅復帰に向けてリハビリに励まれてきた入所利用者のAさんが無事に在宅復帰の日を迎えました。
Aさんのリハビリへの意欲を後押ししたものは在宅復帰して、自分好みのお食事を食べたい、そして一番はご家族と一緒に過ごしたいという、お気持ちだったのではないかと思います。
一方で在宅復帰が近づくにつれ、帰ってから「本当にやっていけるだろうか・・・」「これまでのように動けるだろうか・・・」という不安な気持ちも入り混じっている様子も感じられるようなこともありました。
Aさんが施設での生活から在宅復帰となるまでの期間、前向きな気持ちばかりでなく、そのような不安な気持ちに襲われそうになった時、Aさんにとって助けになったものは、職員にそうした思いを打ち明けること、そしてたわいもない話から心の中にある不安まで、いろいろなお話をするお仲間がいらっしゃったことが大きかったのではないかと思います。
介護老人保健施設は、在宅復帰を目標にリハビリをする施設ということで位置づけられていますが、実際には在宅復帰困難で、入所を継続せざる得ない利用者様も多くいらっしゃいます。
そうした中で、いったい何のためにリハビリをするのかという気持ちを抱き、気力を失いかけそうになる利用者様もいらっしゃいます。
そのような気持ちを前向きにするのは、日々の生活の中で利用者様を支える職員の言葉や同じ痛みや不安を抱えるお仲間の存在であるように思います。
自分の気持ちを伝えあう、お話相手がいるということは、前向きな気持ちで生活していくためにはかかせません。
今日、Aさんは在宅復帰を果たしました。
これから通所サービスを使用し、在宅生活維持を目標にリハビリに励むという、新しい生活が始まります。
そして、Aさんのお仲間もまた、Aさんのいない、今日からの日々が始まります。
在宅復帰を基本とする考えの老健施設において、利用者様の入れ替わりは多々あります。
利用者様同士の良好な関係性の築きを大事にしつつ、時に経験する利用者様にとっての別れの大きさも、共に感じていけたらと思います。