Goodbyes
2021年8月24日 チャーリー・ワッツ
2022年3月12日 松村雄策
2022年11月11日 キース・レヴィン
2022年11月23日 ウィルコ・ジョンソン
2022年11月29日 安田立和 (やすだりゅうか、元東北放送アナウンサー)
2022年11月30日 クリスティン・マクヴィー
2023年1月10日 ジェフ・ベック
2023年1月11日 高橋幸宏
2023年1月28日 トム・ヴァ―レイン
2023年1月29日 鮎川誠
キース・レヴィンを「クラッシュの創成期メンバー」とか言われても「なんのこっちゃ」だ。
そりゃあそれは確かに事実なんだろう。
でもそんなのは「PIL」の音を聞いたことがない人間の情報処理文言以外のなんでもない。
PIL、すなわちジョン・ライドンが作ったパブリック・イメージ・リミテッドは、ロックを死に追いやった(?)パンクをさらにぶっ殺したバンドだった。
そのサウンドの中核にいたのが「空間つん裂きギター」のキース・レヴィンだった。
むかしむかしそのむかし俺でさえパンクバンドをやっていた頃、この人とバウハウスのダニエル・アッシュこそが俺の先生だった。
残念ながら俺でさえ1年か2年ほど続けられたファルスというバンドは、結局まったくモノにならなかったけれど(俺がモノにならなかったから)、キース・レヴィンのギターは今も俺の頭の中でずっと鳴り続けている。そのせいで普通のロックンロールバンドしかやらなくなった後年の自分を、結局俺はぶっ殺さなきゃならなかったほどだ。
二十代初めの頃、キース・レヴィンの音は「すぐそこにある音」だった。
PILとDr. Feelgood、バンドのタイプはまったく異なるけれど、俺の中で似たような響き方をしたのが「She Does It Right」のギターだった。もちろんウィルコ・ジョンソンのギターである。
とにかくつん裂いていた。俺の頭の中でビュンビュン飛び回って、つん裂いていた。
それらに比べたら確かにテレヴィジョンのギターの音はメロウと言ってもいいくらいだった。
でもその指使いが見えるほどのわかりやすい音は、これまた「すぐそこにある音」に他ならなかった。
そして鮎川誠である。
日本の至宝、鮎川誠である。
トム・ヴァ―レインの純粋さとウィルコ・ジョンソンの勢いに満ちたR&R魂、さらには「そこらじゅうをつん裂く響き」をも持って生まれたギタリスト∼ロックンローラー、鮎川誠。
CharもChaboも、そういう意味では「マコちゃん」には脱帽するしかないんじゃないだろうか。
日本一のロックンロールギタリストよ、永遠なれ。
R.I.P.