Nowhere Man on the Bridge -15- まったく動かない、増えもしない、永遠の1たる行為。それが癖。 そこに何か微妙な意味合いを伴った魅力でも感じられれば救われるけれど、 永遠の1は1である。何もないから進まないし、増えもしないのだ。 だって、同じ場所で同じことを思うことに何の魅力が? そして俺は歩き始める。 鯉を見下ろすこともなく、捨てられた亀を探すこともなく、 青鷺の変な立ち姿に見とれることもなく、そして何の目的もなく、 歩きだす。