彼らはどうやって俺を見つけ出したんだろうか。どうして俺から離れようとしなかったんだろうか。
その理由はなんとなくわからなくもない。
彼らは俺が求めているものを知っていたのだ。
そして彼らは自分たちがそれを提供できることがわかっていた。
あくまで間接的にではあるけれど、彼らは俺に渡すことができた。
愛と真実。
それが自分でもよくわかっていなかったけれど、俺が求めていたものだった。
それを手に入れるために、まずはその殻から出るんだよ、と彼らは俺にせっついた。
でも俺の殻はすごく硬くて、俺には彼らが何を言ってるのか全然理解できなかった。
なんだよこの暗いだけの音は。
そう言って彼らを遠ざけたのだった。
まあ、まあ、いいや。
と、彼らはいったん退却した。
俺が戻っていくのをわかっていて。