誰でもいいから殺したかった、と、そんなセリフをしょっちゅう聞く。
きのうも聞いた。岩手の滝沢村なんかで、いや今は滝沢市というらしいが、
とにかくそんな田舎町でわざわざそんなセリフを吐かんでもいいだろうに。
そういうセリフは東京の渋谷とか京都のなんとか大路とか大阪の道頓堀とか、
とにかうそういうセリフにふさわしい場所があるのだが、いなかもんには
わからないのだ。TPOってのが。
しかしそれにしても誰でもいいから……が多すぎる。
聞けば滝沢村で、まともな頭で考えたらとてもまともな会合とは思えない場所で
のこぎり状の物を振り回した青年は無職だという。
無職だからそんなことをしたがり、職があるなら絶対にやらないという決まりはない。
でも誰でもいいから……のやからには無職が圧倒的に多い。
もうみんな気づいてる。誰でもいいから……のやからに職があったら絶対に
こんなことにはなってないんだ、と。
プロ野球団が12コから16コになったら地方の経済が活性化してどうのこうのと
そんな戯言を言ってる総理大臣には、もっとほかに回すべき回路があるんじゃ
ねえかと、誰もがみんな気づいてるのだ。
でもやつはきょうもテレビカメラの前で記者のカメラの前で
さわやかに笑う。
ほら、ほんとは誰でもよくはないでしょう?