元北電職員「原発ゼロでも電気は足りる。泊停止を機に自然エネ転換を」より
在職中から反原発の立場を公にし、今もその姿勢を貫く水島能裕さん
元北海道電力旭川支店総務課主幹 1947年3月生まれ65才。69年東北大法学部卒業。同4月北海道電力入社、おもに総務畑を歩み2005年退職。同年北電興業入社、10年退職。12年から原発ゼロをめざす旭川連絡会代表幹事などを務める。
●3・11店頭に並んでいた『週刊現代』~東京電力のタイアップ広告
柏崎刈羽原発所長にインタビュー
「中越沖地震でもほとんど被害がなかった」とアピールする記事。
しかし、あそこは7機中3機が以後もトラブル続きで再稼動できないままだった。
変電所の火災では自力消火ができていなかった。
地震の被害は決して小さくなかった。
それから3年半もの間、国と電力会社は中越沖地震の教訓を生かさず、
地震・津波による電源喪失の危険について何の対策も講じなかった。
★3・11直後の福島第一~廃炉を恐れて格納容器への海水注入をためらったことがわかっている。
●2011、風力と太陽光、合わせて270万kW以上の申し込みがあった⇒原発なしでもやっていける。
☆道庁の資料~太陽光発電の稼働率(設備利用率)は現在12%、風力は26%
(同経済部産業振興局環境・エネルギー室「北海道の省エネルギー・新エネルギー促進の取組について」12年2月16日)
☆経産省のまとめ~風力の稼働率は冬から春にかけての宗谷管内などで40%超え
発電所単位で見れば1月の胆振管内で67・3%に達したこともある。
(同原子力安全・保安院 北海道産業保安監督部「北海道における風力発電の現状と課題」11年9月29日)
★北海道の冬は風が強い⇒電気が最も必要な時期に、風力発電の稼働率が最も大きくなる。
⇒今の連系申込みをすべて北電が受け入れたら、
2年ぐらいで自然エネルギーに転換できる。
●原発は安全性の確保や事故対応、廃棄などに膨大なコストがかかる。
⇔小規模分散型の風力や太陽光は普及さえ進めばすごい勢いでコストが下がっていく。
自然エネルギーも普及が進めば安定してくる。
天然ガスや水力などの電源で供給調整は可能。
持続可能なのは自然エネルギーだけと言ってもいい。
自然エネルギーは地産地消。
工夫すれば送電網などにかかる大きな費用も抑えられる。
「電力会社は潰れない、と思っていた。もし潰れるとしたら原子力発電所がらみだろう、と」