サツマイモが届いた。サラダオイルがお歳暮よろしく段ボール箱に収まっていた。編みなおされたセーターも詰め込んであった。それに白菜2個。
家族からの贈り物をありがたいと思う気持ちは年とともに深まっていくものなのだろうか。若い頃に感じていたありがたさの何倍もありがたいと思っている自分がいる。一緒に暮らしていた頃から数えて20数年、その頃の記憶が遠のいているからかもしれない。
しかし、伴侶の元大家族の崩壊過程を見るにつけ、我が根無し家族の小さくも微笑ましいこと。これもじっさい、ひとつの宝だよなぁ。
そしてここにある、二人だけの家族。
……とか思っていたら母親から電話が来た。いやはや、母親としてはかなり劣等生の母ではあるが、人生の先輩としてはなかなかの母なのだった。