サフランを贅沢に使用したミラノが州都のロンバルディア州発祥のリゾット。シンプルなリゾットレシピですから、初めてリゾットを作る人に適していると思われます。

お米が主食の日本人にはリゾット好きな人も沢山いますが、リゾットを上手く作れない、または難しいと思っていて作らない人も沢山いるかと思います。コツさえ掴めば案外簡単なリゾット、今回はそのコツも交えて紹介しますね。

☆材料 4人分
お米 2合 (普段使っているお米で構いません)
玉ねぎ 半分
サフラン ひとつまみ
白ワイン 半カップ
鶏ガラスープ、もしくはお好みのスープストック 1.5リットル程
パルメザンチーズ 50グラム
オリーブオイル
塩コショウ

☆作り方
1、サフランを白ワインに浸しゆっくり色を出す。リゾットを作る一時間くらい前から準備して下さい。
2、玉ねぎはかなり細かく刻む。スープストックは別鍋で沸騰させる
3、鍋にオリーブオイルをひき、玉ねぎを中弱火で透明になるくらいまで炒める。
4、お米を加える、お米は洗わないで下さい。2分程お米全体に火が通るまで炒める。
5、火を中強火にし、サフランを浸した白ワインを全て4に加える。
6、白ワインのアルコールが飛び水分が蒸発したら、お米全体がかぶる位のスープストックを加える。味見をし、塩コショウを加える。
7、様子を見ながら焦げ付きそうならヘラでかき混ぜる。水分が無くなったら再度沸騰したスープストックをお米全体がかぶる位の量を加えていく。
8、通常普通のお米は15分程で中まで火が通ります。お好みのお米の硬さになるまで、焦げ付かない様かき混ぜる、水分が無くなったらスープストックを加える、この作業を繰り返していきます。
9、お好みの硬さになったら火を止めおろしたパルメザンチーズをかけてよくかき混ぜて出来上がり。


*補足
今回私はサフランパウダーを料理して作りました。サフランは高価で入手が難しいので、ない場合は特に使用せずシンプルなリゾットを作ってみてください。ただ、味はスープとチーズで決まります。出来るだけ美味しいチーズを使って頂く事をお勧めします。
最高級のパルミジャーノが一番美味しいとは思いますが、少し格安のGrana padanoグラナパダーノやPecorino(ペコリーノチーズ)と呼ばれるものも美味しいですよ。幾つかのチーズを混ぜても構いません。

☆歴史
この料理はかなり古くに誕生したといわれています。16世紀のルネッサンス時代、シェフであったクリストフォロ・ダ・メッシスブルゴ(Cristoforo da Messisburgo)は彼の本で「私はサフランを使用したこのリゾットはシシリアで生まれたと考える」と伝えました。何故ならサフランはユダヤ人とアラブ人によって最初にシシリアに伝わったといわれており、既にこのレシピが誕生する前にシシリアでは普通に食されていたといっていました。また、実際イタリアにライスはアラブ人によってシシリアに最初に伝わったと言われています。

彼の考えに反して、ある伝記ではこのレシピが1574年9月8日に他のミラノ出身の有名なレシピと共にミラノ市政局によってミラノ発祥と承認されたといわれています。其の日、ベルギーの職人バレリオ・ディ・フィアンドラ(Valeriio di Fiandra)の娘の結婚式がミラノの有名な協会、ドゥオモ(Duomo)で行われ、その食事としてこの料理がゲストにサーブされたとされています。彼は艶出しの職人で、この料理は彼の作り出すあでやかな色彩で作られたお皿に更に生えるよう、色を出すためにサフランをふんだんに使用し、出来たのがこのレシピと言われています。