東京都写真美術館広報誌「ニァイズ Vol5」 HPで公開されました。
今回は図書館ネタです。
早くも5号、ホントにこれ写美の広報になってんのか、と誰もが思っているでしょうが、終わるまでは続けようと思います。
作中に出てくる「チロ、愛死」これは本当にヤバい、表紙からして「日常生活に支障をきたすレベル」であるとわかるので、とてもじゃないが今は読めない。これ以上情緒不安定になると、勢いで自殺の恐れがある。
というわけで(というわけでもないが)東京都写真美術館館長、福原義春御大の著書を読んだ。
福原館長のプロフィールに関してはウィキペディア参照 していただければと思うが、もうこの時点でわけがわからん。
つまり私が一生関わることがない、意味すらわからない世界のエライ方であり、ニァイズ作中では、クリスタル像(ハナ肇セレブバージョン)背景エキストラ、ロボ、などとして出演している。
というのも、私はまだ館長本人に会ったことがない、会ったら媚を売ったり、物乞いしたりするからである(間違えて「ドモホルンリンクルください」と言ってしまう恐れもある)
戦争を知らない世代が戦前生まれに「ギブミーチョコレート」と言ってしまうのも何なので、館長にはこれからもお会いせず、妄想のみで描いていった方が良いように思う。
しかし写美側も館長初登場時「写真での登場は●●っぽいからやめてくれ」とチェックを入れるほど、館長に対してはデリケートであり、敬意を払っているようだ(その後「しょうゆ差し」としての登場はOKだったので、基準はわからない。)
そのせいか取材に行くとかならず館長のエピソードは出てくる、武勇伝にはこと欠かない(広報の取材で、ボスの悪口を言う奴がいたらそれはそれでエライが)
それで自分も「館長すごいっすね!おもしろいっすね!」と言うのだが、こいつ自費で著書等を買う気はないな、というのがバレバレだったのか、広報の方に館長の本を一冊プレゼントしてもらった
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正直、いつもだったら絶対読まない類の本である。
どちらかと言えばこういった本を読んで、自我の崩壊を何とか防いでいる側なのだ
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引越し時の本大量廃棄にすら勝ち残ったこの一冊。
自分が教官(何のだ)なら「そういう意識こそドブに捨ててこい!」とぶん殴るところであるが、殴ってくれる人すらおらず、今も本棚にある。
下を見てもしょうがないが、上を見ると死にたくなる。
そんな生活を送る自分が、セレブのサクセスストーリーなんか読んだら狂死するのでは、と思ったのだが、いただいた本を読まないのは失礼であるし、今度会った時「あの本どうでした?」と尋ねられて「館長が水牛を素手で倒す所がサイコーでした」などと適当なことを言うわけにもいかない。
それで意を決して読んだわけだが、結論から言うと意外にも前向きな気持ちになった(仕事を干されるのが嫌でおべっかを言っているわけではない)
難しい事が書かれているかと思いきや、とても読みやすかった。
よく見たらタイトルからして実にわかりやすい。
なにせ「好きなことを楽しく 嫌なことに学ぶ」である、これ以上ないほどの噛み砕きっぷりだ。
確かに生まれからしてセレブであることには違いないし、島耕作ばり出世して資生堂名誉会長にまでなるのだが、そこまで行くまでの苦労話もたくさんかかれている。
それでこの本を読んで気付いたことは、福原館長は、どんな苦難、嘔吐ものの嫌な事が起こっても、絶対最後を「この経験が後で生きた」と言い切っているのである。
自分であれば「トラウマがまた増えた」で締める所をこの言葉に言いかえればかなり前向きになれる。
なので、これから自分はこの「福原メソッド」を使ってこの苦境(実に苦境である)を乗り越えようと思う。
平素、本当にネガティブなことしか言わず「お前と話しているとこっちまで暗くなる」と切れられたことが二回ある(しかも別々の人に)自分であるが、最近特に言う暗い話題と言えば「雑誌内での人気がない」「本が売れてない」「ウンコでない」だと思う。(他にも多種多様あるが、文字通り数えきれないので割愛)
本当に口を縫いつけたくなるぐらい、暗い話題であるが、これも福原メソッドを使えばこうなる。
「アンケートの順位が低すぎる。だがこれが後に生きた」
(人気が出てから初めて言えるセリフだ)
「単行本が売れない。だがこれが後に生きた」
(売れてから初めて言えるセリフだ)
「ウンコが出ない。だがこれが後に生きた」
(生きない!!)
どうだろう、だいぶ前向きになった。
そんな勝ち組福原館長率いる東京都写真美術館の売店には、負け組漫画クレムリンの単行本も置いてあります。
講談社 (2011-01-21)