<行動療法と行動カウンセリング>
・両者の違いは?
・基本的に考え方は同じ
・行動療法がアイゼンク『行動療法と神経症』(1960)
ウォルピ『逆制止による心理療法』(1958)など
主に1960年前後に根拠付けされる
・行動カウンセリングはクルンボルツ『行動カウンセリング――事例と技術』(1969)によって提唱
後発の分、行動カウンセリングでは行動療法の問題点の修正が試みられているといえる
<行動療法 1>
・古典的条件付け(パブロフ流の生理的な反応)に基づくもの
①系統的脱間作法:
・リラックスした状態を作り不安や恐怖、緊張を感じなくする(自律訓練)
・その状態で徐々にストレス刺激を強くしていく
・最終的に不安や恐怖を与えても反応しなくなる
(快、不快を人間は同時に感じることは出来ないとい考え方、以下の4手法は脱感作の変形といえる)
②集団脱間作法(group desensitization):
・書籍内に十分な説明なし、ネットで探してもあまりでてこないため言及しない
③主張訓練(assertive trainning):
・自己主張による恐怖や緊張、不安を克服する
・自己主張がしっかりしている間は、不安や緊張、恐怖に支配されないという考え方
・精神分析では攻撃性の外向化ともいう
④性的反応(sexual response):
・自律訓練、自己主張の変わりに性的感情を利用する
・性的感情の高揚と同時に不安や緊張、恐怖を感じることはない
・精神分析では性の世界は退行の世界、甘えが許され自我の境界線が曖昧となるため、
外界と内界が融合している
(自他の融合 ⇒ (外からの刺激=自分の反応) ⇒ 恐怖や不安を引き起こす対象ではない)
⑤情動心像法(emotive imagery)
・恐怖や不安、緊張を克服するためにイメージを用いる
(誇り、将来の夢、理想の相手との同一化や取り込み)
<行動療法 2>
・オペランド(道具的)条件付け
行動は欲求を満たすための手段(道具)と考え、意識的な反応に着目
①強化法(positive reinforcement):
・報酬を与える(ほめる)ことで特定の行動を強化する
・段階を追ってひとつずつほめる(シェーピング、あれもこれも一度にほめても効果は薄い)
・行動のすぐ後に報酬を与える(10回ダッシュをするなら、毎回結果をフィードバックする)
・報酬は機械的にではなく不規則に与える(ギャンブルのように不規則のほうが効果が高い)
②試行停止法(thought stopping):
・強迫観念(脅迫的な不安)への対応法
・不安が頭をよぎったところでセラピストが「ストップ!」と声をかける
・慣れてきたところでクライアント自身が不安を感じたときに「ストップ!」と自分に声をかける
・もし効果がなければ楽しいことを思い出しそこに集中し、
それでも不安がよぎったらまた「ストップ!」と声をかける
③嫌悪療法(aversion therapy or avoidance therapy):
・強化法とは逆に、罰を与えることで特定の行動を消去する
(いわゆる回避学習)
④消去法(extinction):
・駄々をこねても無視される、のように報酬がない状況を作る。
すると駄々をこねても無駄だとわかり、だんだんと駄々をこねなくなる
<行動カウンセリング1>
・古典的条件付けに基づくもの
①逆条件付け(counter-conditioning):
・系統的脱感作法、主張訓練、性的反応に相当
・快刺激として音楽、ほめことば、歓声、薬物、リクライニングチェア、食事なども利用
・行動療法ほど系統的(段階的)ではないことが多い
<行動カウンセリング2>
・オペランド条件付けに基づくもの
①構成・強化法(structuring and reinforcement):
・カウンセリングの目的を定める(目標構成)
例)夫婦のコミュニケーションを毎日とろう
・目標をより細かく分割する(subgoal)
a.何も話さないでいいから一緒に外出する
b.1日1回だけ質問する
c.質問した後で自分の考えを言う
・順番に買い目標を実践し、日記をレポートする。
カウンセラーは面接時に日記をチェックし適宜フィードバックする
②ロールプレイ・強化法:
・ロールプレイに、フィードバックを加えるとより効果的
その際に、褒め言葉まで添えるとなおよい
例) 生徒を怒ることができずになめられっぱなしの教師
・教師がが生徒役を怒る
・演技を終えたら生徒役やカウンセラーから上手く怒れていたか評価してもらう
・評価のまとめになにか一つ褒め言葉を添える
③行動契約法(behavioral contact):
・問題行動に対し、今後どう対応していくか、関係者が話し合い契約書にまとめる
例) 教室での落ち着きの無さに困っている生徒
・教師から今後問題行動を起こしたら、教室を出て家に帰ると提案し、生徒が同意したらサインする
・今度は親に子供が相対しても理由を聞いたり叱ったりしないと提案し、同様に同意の上サインする
・校長からこれらは問題行動の治療上の処置であるとみとめサインをする
・関係者が感情的になるのを避け、生徒の自発性を促す
④強化法(reinforcement):
原理は行動療法のそれと同じ、以下注意事項
・何を褒めるのか(強化対象)を設定し、一定期間それに焦点を絞る
・その行動を見つけたらなるべくスグに褒める
・注意したい事があっても無視して褒めることに専念する
・目標達成できたら次の目標を設定する
・学校の指導方針や家庭のしつけの方針が一致する
⑤モデル提示法(social modeling techniques):
・接触脱感作法(contact desensitization)
・道路の横断が怖い人に、まずカウンセラーが道路を横断してみせる(デモンストレーション)
・なれてきたらカウンセラーが体を支えて(接触)一緒にわたる
・最後は一人で横断し、カウンセラーが後からついていく(参加)
・映像も方法(filmed model)
・えび恐怖の子供に蛇と遊ぶ子供の映像を見せたり、
カウンセラー養成講座で分析のテープを聞いたりする
・知的認識法(cognitive techniques)
・まず模擬練習法(simulation)
例) 学園祭で模擬レストランなどのように職業を疑似体験する
・計画 決定法(planning-decision making method)
例) 将来の職業選択が決まっているか質問する
その場で質問紙の結果をオープンにする
職業指導の講義、職業情報の提供、卒業生の実態報告などをする
・問答式問題解決法(effective problem solving)
・質問紙に記入することが自問自答につながる方法
・コンフロンテーション(対決法)も取り入れられている
例) 失業者に「なぜ再就職しないのか」
「病気だから」
「なぜ病院にかからないのか」
「お金が無いから」
「なぜ医療費の補助を申請しないのか」
⇒結果、医療費の補助を申請し病気を治し再就職するというモデルを提示し
その方が得だよと示す(強化)