私が着物に本格的に嵌ったのはアラサーになってからです。
若かりし頃は家に着物があったにも関わらず、全く興味なし。
振袖も作らなくて良いと突っぱね、音大の卒演ドレスに資金を投入しました。
考えると勿体ない事したよね~出入りの呉服屋さんが気に入らなかったというのもあるんだけど。
社会人になって数年、ふと友人の結婚式に招かれた時に初めて着物を着たいと思ったんです。
それで紋付きの色無地を仕立てました、結婚式には佐賀錦の帯を締めて出席。
友人にも友人の御家族にも大層喜ばれました、これを機にどっぷり底なし沼に嵌ってゆくのです。
丁度、京都の友人も着物に嵌り、二人で着物を着て美味しい物を食べに行ったり、有名呉服屋の催事に招待して頂いたり(友人の後ろに引っ付いて行っただけですが)
数点仕立てた後、出来上がりを購入する以外にも一から作る事が出来ると知り、無謀にも別誂えに挑戦するのです。
初めての別誂えは市川さんの牡丹唐草、付下げでした。
思いの外上手くいって、この着物は今でも皆様にお褒め頂きます。
ただ、こちらの着物はモダンながらも準礼装で、普段のちょっとしたお出掛けには使い難い。
普段着れる小紋の別誂えがあればな~と思っていたら、あった(笑)
それが、今の工房との出逢いです。
巷であまり見かけない冊子紋様をデザインして頂き、生地を決め、彩色見本を染めて頂く。
なんと、小紋と言えど手描きの京友禅でした。
お洋服なら絶対に選ばないであろう暖色系の地色を選びました。
ひとつひとつ反物の初めから終わりまで描かれた冊子文様、送られてくる画像が待ち遠しくてなりませんでした。
こうやって完成した自分だけの小紋、大満足の一枚です。
これをスタートとして、何度もお世話になっています。
今は来年の盛夏用に、夏大島で小紋を制作中です。
お茶会にも着て行きました。
社中のオバサマ達に好評なコーデ、オバサマはピンクが好きだ(笑)
もちろん別誂えが全てではないし、お付き合いのある呉服屋さんならではの特色ある着物も大好きです。
テイスト別に伺うお店も固まったので、今よりお付き合いを広げる事はないと思います。
今年はもう予算切れなのでお出掛けに力を注ぎます。
元々収集癖があるので、着なくても誂えてしまう悪い癖が…従妹にストップかけて貰う様にお願いしてるのよ~ストップかけてもこれだからね。