あるご近所さんのこと。
後期高齢者となって数年のご夫妻。
奥様が病で歩行困難になり、最近はばったりお会いすることもなくなっていたが、久しぶりに私を見かけて玄関から声をかけて下さった。
数日前にご主人がご自宅回りを掃除してゴミ出しされていたのでその話をすると、
「そうなのよ、まぁしょうがないわよね、私ができなくなったから。
文句も言わずにやってくれてるわよ」
とおっしゃっていた。
またあるご近所さんは、高齢出産されたひとり娘のお嬢さまがフルタイムで働いているため、お孫ちゃんの保育園の送り迎えから習い事の送り迎え、食事や入浴に至るまでご夫妻で面倒を見ている。
車で移動の際はご主人が運転手で奥様とお孫ちゃんは後部座席。
私より10歳くらいは年上だと思うので「疲れるだろうなぁ」と思う。
幼児の世話は中腰が多いせいか、ご主人も奥様も背中が大分丸くなった。
奥様は趣味も多かったが辞められたようだ。
はた目には大変そうに見えるが、
「本当に毎日疲れてね。
でも、諦めていた孫ができてありがたいし、私もお父さんも幸せだと思っているのよ」
と奥様。
私が離婚して後悔するとしたら何だろうと考えると、ご近所さんのように「長年連れ添ったからこそ味わえる夫婦の幸福感」を得られない人生になってしまったということではないかと思う。