今週はいきなりの大雪にみまわれ
東京は大混乱状態でしたけれど
皆様、ご無事で無事故だったでしょうか?

その大雪の降った翌日から
母親が急性心不全の呼吸困難となり
救急車で搬送され
そのまま入院となりました。
朝、母親宅に訪問に入ったケアマネの
適切な判断に本当に感謝です。

搬送先の病院は
母親が持病の気管支喘息と心臓病で
過去に何度も入院していた経歴があり
通院もしていた事のあるK大学病院なので
安心感がありました。
母親のアルツハイマー型認知症の
MRI診断もここで受けました。
しかし、電子カルテに移行したという事で
過去の病歴が全く出てこない。。。
3年前の夏に
脱水症状で入院した事しか
カルテには出てきませんでしたので
(あぁそれじゃ全く役にたたない(泣))
緊急処置室で、1日がかりの検査でした。
ただ、もう高齢なので
血管や心臓等の手術などは無理なので
大きなリスクのある検査も避ける事にして
高齢科病棟にて入院となりました。

その翌日、担当の主治医との
面談がありました。
急性心不全、虚血性心疾患、心房疾患
胸水貯留、呼吸困難、食欲不振等
母親の現在の病状説明のあとに
ドクターに言われた言葉。

「認知症が進行しているため
自宅では介護するのが難しいからって
いう理由で入院継続はできません」
そんな事は言われなくても
十分、承知しています。(心の中)
「認知症が進行していると
本人の治療に協力する意志がないので
治療継続も入院継続も厳しいです。
また、高齢なので
治療しても心臓が今より良くなる事はないので
少しでも症状が落ち着いたら
すぐに退院してもらいます」

でも今のままで退院しても
大丈夫なんでしょうか。。。

「この症状を繰り返すでしょうね。
外来で通院して来てください。
退院されたら
すぐに施設を検討した方が良いですね」

簡単に通院と言ってくれても87歳です。
私が付き添っても
この大学病院はご近所ではなく他市なので
かなりの負担があります。

このK大学病院は高齢者のための治療
いう事で高齢科病棟があります。
そんな病院でさえも
認知症の患者は厄介者として扱われます。

確かに腕の刺さってる点滴を
自分で引っこ抜いてしまったり
ベッド横にあるバケツをトイレと思って
排出しようとしたり
オムツの取り替えを拒否したり
看護士さん達の手をわずらわせている事は
事実で、大変申し訳ないです。

同じ高齢者でも
認知症でない患者の治療継続はできても
認知症がある患者の治療継続はできない。
そういう事でした。

認知症者でも
治療継続できる権利はあるのでは
ないでしょうか?
脳内でたくさんのメモリーが消失しても
私達と同じ人間であり、人権があるはず。

今までの生まれきてから
生きてきた常識や価値観や倫理観や理性は
病気により失われたかもしれません。

でもただ一つ、
失っていないものがあります。

それは人を愛した記憶です。
誰を?愛したのか
“誰を”という認識はできないかも
しれません。
でも母親をそばでずっと見ていて
人を愛した”記憶“は
失われないのだと思いました。

現在の母親は、お花畑の住人であり
パラレルワールドに住んでいます。
そこに母親と一緒に住んでいる住人達は
母親の母(祖母)と母親の兄(伯父)と
ワンコです。
彼らは、はるか前にこの現実世界からは
旅立っています。
でも母親がきっと
心から愛していた人達なんだと思います。

私の事も娘だと認識できない時もあります。
母親が緊急入院した事を
米国にいる長女に知らせると
彼女からLINEのビデオ電話があり
ベッドで寝ている母親に
ビデオ画面を近づけると
長女が自分の孫である事を
ふいに思い出しました。

「Cちゃん、
遊びに来てくれるのを待ってるね」

初孫だった長女の事は誰よりも
こよなく愛していたのです。



認知症の介護者は
とかく孤独になりがちです。
それはまわりの認知症者への偏見や
「施設に入れろ」という言葉を
嫌でも聞かされるからです。

東京都内の施設は、大変、不足しています。
交通不便の人の足では
なかなか行けないような
人里離れた山の中の施設なら
空きがかろうじてあるかな?という状態で
車を所持していないと
面会にも移動で1日がかりになります。

子供の頃に読んだ
「姥捨山」の昔話は、当時では
口減らし同様に、行われていたといいます。
あれから、現在まで
どれだけの科学、医学、文化は
発展してきたことでしょうか。
医学の進歩により
寿命を延ばし
高齢化社会を作り出した影には
高齢者問題だけが
あの”姥捨山“の
暗黒な時代へと逆行しています。

経験をした者でなければ
何事も理解することは難しいですが
悪気はなくても、
認知症への偏見や差別からくる言動を
もし自分の家族だったら?と
置き換えて、考えてみてほしいのです。

他人事ではなくなる日が
現実にあなたにもやってくるかもしれません。

少しでも
まわりの方達の理解やサポート、
そして
あなたの”愛“が必要になります。

日本民族は仁義人情、礼節のある
素晴らしい民族です。
しかし、残念ながら
国家に”愛“が欠乏している国です。

私達、1人1人の意識の変革が
必ず“愛”の流れを起こしていけます。

認知症への特効薬が発見される
近未来と、
”愛“のある日本国へと変わっていくことを
心から祈って。

比桜乃

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