桜づくし 母の形見の木綿 | 美しき歳時記

美しき歳時記

L’art de vivre à la japonaise"
花鳥風月、日々を心美しく過ごすための私の居室

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花は咲く

 

この動画を息子と作成してもう7年が経ち

震災からは13年。

 

私も心の痛みを経験した年月。

 

生きることは惨いです。

でも幸せを求めて参りましょう!

 

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とにかく人目のつかない路地にひっそりと咲いていたんです。

とても美しかった。

そう、美しいとは

人目につかない。

 

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母は、紡績工場で木綿を織っていました。

すごく柔らかくて

温かい木綿。

この木綿は誰に届いていたんだろう?

 

私は無類のテキスタイル好きですが

このまっさらな木綿に勝てる生地はない。

マリーアントワネットの好んだトワルドジュイ

またはウイリアムモリスなどの

生地に勝るのは

愛を感じるからだ。

ただの美意識や哲学じゃない。

 

木綿は、産まれた手の赤ちゃんの産着。

日本人の生地だとも言えます。

 

これを着物の肌襦袢に仕立て

父には刺し子ふきんを縫ってもらおうと思います。

 

最後のお別れの時、

息子が弾いてくれた

花は、咲く。

 

忘れられない音の時間でした。

 

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こんな美しい顔で旅立ちました。

介護の疲れがまだ残りますが

ここには、出してこなかった苦労。

私の一日の様子をビデオで録画したら

皆さんは、驚くでしょう。

 

優雅なことばかりじゃありません。

病院、介護、ケアマネとか様々な人との

関係性で傷ついたり

一人車の中で叫んだり

そりゃあ理不尽なことだらけでした。

 

母の名前が難しい漢字でいろなところで

記入したり伝えるのが大変で。

 

でもこんな素晴らしい漢字だったとは!

 

丕休

大きな喜びという意味でした。

漢字検定1級に出てくるそうです。

 

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私には、もう女性の身内が一人もいなくなってしまいました。

悲しいです。

また、孤独になってしまいました。

 

母の介護はこのブログを開始した時より前から始まり

何も結果を残せず

年を重ねてしまいました。

 

いろんな私の介護の経験をお伝えしたいという気持ちもあるし、

やれきれなかったピアノやヴァイオリンの演奏。

始めたシャンソン、ヴォーカルの世界。

 

花を用いた作品作り。

 

ミシン縫いでドレス作り。

 

フランス語の上達。

 

庭づくり。

 

着物の着こなし。

 

盛沢山ですが

失った時間を取り戻そうとしています。

 

新しい人生がまた始まります。

 

美しき歳時記笑ブーケ1