自分らしく生きるためには安心できる環境が必要

 

 

 心理学では、ジョン・ボウルビィの愛着理論やカール・ロジャーズの人間性心理学でも、安全基地があって初めて自己表現や自己実現が可能になると指摘されています。

 

 私自身の体験からも、それを強く感じています。人間関係を築くことを目的に趣味の活動を始めた際、安心できる関係の中で初めて自分を素直に出せるということが分かりました。それはただ趣味を楽しむ以上の価値があり、参加者がそれぞれ「居場所」を感じれる場でもありました。

 

 また、グループカウンセリングやグループコーチングの場も同様です。参加者同士が安全で安心な関係を共有できることで、自分の考えや感情を出せるだけでなく、行動や自己実現に向けた具体的な一歩を考えられるようになりました。

 

 

 子どもにとってはその安全基地は家庭であることが理想的ですが、実際には機能していない家庭も多いです。、多くの子どもや大人が安全基地というベースを持たずにいるので、当然、自己実現が難しくなります。

 

 安全基地というベースがないまま大人になったとしても、自分で安心できる場を探したり、作ったりすることは可能です、その中で安全な関係を築くことができます。そしてその安心安全の場は、自己理解や自己表現、自己実現への大きな力となります。

 

 とはいえ、自分にとって安心できる場所を見つけるのは、そう簡単なことではないかもしれません。そこには努力や勇気も必要だと思います。けれど、心は放っておいて勝手に幸せになったり、満たされたりするものではありません。自分の行動があるからこそ、心が反応し、充実を感じられるのです。

 

 

 心の安心や満足は、誰かが与えてくれるものではなく、自分の行動や選択の積み重ねから生まれるものです。勇気を出して一歩を踏み出すことで、少しずつ「ここなら安心できる」と感じられる場所や人に出会うことができます。

その小さな安心の積み重ねが、心の豊かさや幸福感へとつながっていきます。

 

 

 

 心の防衛反応

 

 

 人にメッセージを送っても、既読や未読のまま返事がこないと、拒絶されたような気持ちになることがあります。けれど、それは必ずしも「無関心」や「冷たさ」ではなく、相手の心の中で起きている防衛反応であるかもしれません。心理学的には、こうした状態は「フリーズ反応」と呼ばれます。

 

 ポリヴェーガル理論を提唱した心理学者スティーブン・ポージェスによれば、人は脅威を感じると「闘う(fight)」「逃げる(flight)」だけでなく、「凍りつく(freeze)」という反応を取ります。

 

これは意志の問題ではなく、神経系(脳)の自動的な反応です。親密な関係においても、過去の記憶が無意識に刺激されることで、この“凍りつき”が起こることがあります。

 

たとえば、子どものころに母親の気分をうかがいながら育った人は、「どんな反応をしても怒られる」「何を言っても受け入れてもらえない」といった体験を重ねていることがあります。そのような環境ではフリーズ(反応を出さない)することが身を守ることだと身体が覚えてしまうのです。

 

 心理学者ジョン・ボウルビィは「愛着とは、生涯を通じて安全を感じるための基地である」と述べました。けれども、その基地が揺らいでいた人にとって、親密さは同時に恐怖でもあります。愛されたい気持ちがある一方で、「また傷つくかもしれない」という不安が反応を止めてしまうのです。

そのため、メッセージを返さないことは「相手を無視している」のではなく、「どう反応すれば安全かわからない」状態である可能性があります。

 

本人の中では、「返さなければ悪い」「でも怖い」「もう時間が経ってしまった」と葛藤が続き、結果的に行動が止まってしまうのです。決して相手への拒絶でそういった行動をとっているのではなく、防衛なのです。

 

このような相手と関わるとき、大切なのは相手のペースを尊重することです。何度も返事を求めたり、理由を問い詰めたりすると、相手はさらに「安全ではない」と感じてしまいます。

時間をかけても変わらずに存在し続けてあげることで、相手にとって安全な人物になっていくことができます。

愛着の回復には、「相手が消えないこと」が最大の安心になるのです。

 

 心理療法家アリス・ミラーは「愛されるために行動するのではなく、愛するために行動するとき、人は自由になる」と書いています。相手の反応をコントロールしようとせず、自分の中から自然に湧いた思いや優しさに従うことが自分にとっても愛情の学びに繋がります。

 

 

 

 私たちは日常の中で、ふとしたことでイラッとしたり、モヤモヤした気持ちになることがあります。たとえば、相手の無礼な言動やちょっと非常識に感じる振る舞いに遭遇したときです。「私って怒りっぽいのかも…」「アンガーマネージメントができていないな」と自己嫌悪に感じている人もいるかもしれません。

 

 かつての私はそうでした。自分は怒りっぽくてなんて、感情がコントロールできないダメな奴だと思っていました。アンガーマネージメントを上手くできるようにならなくてはと必死になっていた時期もあり、自己肯定感は下がる一方でした。

 

 ですが、実は、不快な感情は心と脳が自分を守るために自然と働かせている防衛反応だったのです

 心理学や脳科学では、危険や不快を察知すると、脳の「扁桃体」が反応し、身体に“闘う or 逃げる”信号を出すと言われています。

 

 これは、ウォルター・キャノンが提唱した「闘争・逃走反応(fight-or-flight)」や、ジョセフ・ルドゥの扁桃体研究に基づく知見です。つまり、無礼な態度や非常識にイラッとしたり、距離を置きたくなるのは、脳が「今、自分を守らなきゃ」と判断しているサインなのです。

 

 この防衛反応は自動的に出る自然な反応なのです。必ずしも「相手を嫌ったり拒絶したい」という意図があるとは言えません。例えば、距離を取りたくなるのは「自分を守るため」であって、相手を攻撃したいわけではないのです。逆に「やり返したい」と思う気持ちが出る場合は、防衛反応に加えて意識的な行動欲求が重なっている状態です。

 

 防衛反応は、過去の経験によって強く出やすくなります。たとえば、幼いころにネグレクトや否定的な体験をしていた場合、脳は「自分を守るためには常に警戒しておかなければ」と学習します。そのため、ほんの少しの無礼や非常識にも敏感に反応してしまうのです。でも、これは決して“過剰反応”ではなく、長年の経験が培ったあなた自身を守るシステムなのです。

 

 防衛反応が出たとき、まず大切なのは自分の感情を否定しないこと。「私は今、自分を守ろうとしているんだな」と心の中で認識するだけでも、心は落ち着きます。また、信頼できる人や安心できる環境で少しずつ壁をゆるめる経験を積むことで、「他人といても大丈夫」という感覚が少しずつ育まれます。完全な共存を目指す必要はなく、自分が安心できる距離を守ること自体が大切な一歩なのです。

 

 

 fight-or-flight反応

 

  • 提唱者:ウォルター・キャノン(Walter Cannon, 1871–1945)

  • 内容:生物が危険や脅威に直面したとき、自動的に心身を戦うか逃げるかの状態に切り替える反応

  • 目的:生存のために、エネルギーを即座に動員して危険から身を守ること

  • 危険察知:脳の扁桃体が刺激される

    • 心拍数上昇 → 血流を筋肉に集中

    • 呼吸数増加 → 酸素供給増加

    • 皮膚血管収縮 → 出血・体温調整

  • 自動的信号:交感神経系が活性化

  • ホルモン分泌:アドレナリン・ノルアドレナリンが放出→ 身体が即座に行動可能な状態に

 Fight(戦う)

  • 攻撃的に反応する、あるいは抵抗する。言い返すなど。

  • 身体は筋肉を緊張させ、集中力と瞬発力が高まる

  Flight(逃げる)

  • 危険から物理的に離れる

  • ここで大事なポイント:逃げるには「ステイ(動かない)」も含まれる

    • 原初の反応として、危険を察知したとき「動かない/固まる(freeze)」ことが安全な場合がある

    • 草むらや影でじっとして天敵から見つからない、敵が去るまで身を潜める、といった生存戦略

    • 動かず様子を見てやり過ごすなどの行為

  • この「freeze」は、闘争・逃走と並ぶ第三の反応として現代の神経科学でも認められている

 

 

 「相手は自分の鏡」

 

 

 


 人間関係の中で感じる感情の揺れには、意味があります。心理学者カール・グスタフ・ユングは「他人は自分の無意識を映す鏡である」と提唱しています。

 

 この「鏡の法則」は、私たちが他者に感じる怒りや嫉妬、不安が、実は自分の内側にある未解決の部分を映し出しているという考え方です。パートナーとの関係もまた、自己理解と自分の過去の癒しのための鏡なのです。

 

 ユング心理学によると、他人の中に強く反応する特徴──冷たさ、支配的な態度、優柔不断さなど──は、実は自分の中にも存在している「影(シャドウ)」の投影だと考えられています。相手の言動によって自分の潜在意識が現れているということです。ユングは、内なる影を受け入れることこそが人間の成熟と統合への道だと説きました。

 

 

 この“鏡”の概念を恋愛・夫婦関係に応用した心理療法として、ハルヴィル・ヘンドリクス博士による「イマゴ療法(Imago Relationship Therapy)」があります。ヘンドリクスは「私たちは子ども時代の親のイメージ(イマゴ)を無意識に再現する相手に惹かれる」と述べています。恋愛関係は、過去に満たされなかった愛情を再び体験し、癒していくための場でもあるのです。
イマゴ療法では「イマゴ対話」というコミュニケーション法を重視しています。このコミュニケーション法には、相手の言葉を繰り返して理解を確認する「ミラーリング」、感情を尊重する「承認」、そして心に寄り添う「共感」の3つをステップとしています。互いの心の奥にある「幼少期の傷」や「愛され方の違い」に気づき、より安全で信頼できる関係を築くことを目指します。

 

 

ユングの「鏡の法則」は、他者を通して無意識を知る内省。
ヘンドリクスのイマゴ療法は、対話を通して癒しと成長を促す実践法。
どちらも、他者との関係は「相手を変えること」ではなく、「相手を通して自分を理解すること」だということです。

 


人間関係を考える時に、「相手は自分の鏡」という視点で見ることができれば、相手を変えることなく対処していくことができます。

相手に意識を引っ張られるよりも、自分に意識を持っていくことが非常に大事です。

 

 

 

自立

 

 

 

 自立とは孤立することでも、なんでも一人でやらなきゃいけないことでもない。

それがなくても大丈夫な状態になること。

何かや何者かに縛られたり、制限されずにいれること。

 

 

 

 

 心理的自立も経済的自立も「制限」から解放されることです。

孤独の中、すべてを一人でこなすことが、「自立」の課題ではありません。

 

 自立をしなきゃと思っている人は、まず、すべてのものや人に対して自分が「これがなきゃ」と思っていないか、ひとつひとつ丁寧に見ていってみて下さい。

自分が何に縛られているか見えてくるので、それがあれば、なぜかということを自分に問いてみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あなたにとって大切な人たちがいつでも帰って来れる場所になってあげて下さい。

ただそれだけで強くなれるから。

 

 

 

 

 

 

 

 

赦しは人を自由にする

 

 

簡単ではありませんが、

相手を許すことで自分もとらわれていた物事から解放されます。

 

相手のためではなく、自分のために許す。

 

そこから解放されましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それでも、続いてゆく

 

大切な人を失っても、ただ日々は過ぎていくだけ。

大事な人ともう二度と会えなくても、その空っぽの心のまま生活は続いていく。

 

太陽は上って、沈む。そしてまた上る、を繰り返す。

 

無駄な抵抗は止めるしかできない。

 

どんなことをしても大事な人は目の前にいない。

 

その事実がただあるだけ。そして、また夜になったら眠って、朝、起きる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                 

 

 

 

それが手段であっても大丈夫

 

それが欲しいものを得るための手段であっても良い。

魂を込めて選択したことだったら、

魂込めてやっているなら、それは誰かにとってはギフトになり得る。

 

 

 

手段にしてしまうという葛藤

 

 私は長らく、「それを手段にしてしまって良いのか」という葛藤がありました。

 

私にとって「手段」とは何かを得るために使うものであり、

愛とはかけ離れたものでした。

「利用する」という言い方が近いかもしれません。

ほしいものを得るために何かを「使う」という構図。

 

ただ、ここに何の感情も乗っていなければ、ニュートラルなものなのです。

それが悪いことでもない。ご飯を食べるのにお箸を使う。

そのお箸。ただそれだけのことなのです。

 

ですが、私はここにものすごくネガティブな感情が乗っていました。

搾取するか・されるかの世界観でした。

それは、もともと親から植え付けられた価値観の影響もありましたが、

それまでの人生でほしいものを得るのに、

多くのことを「手段」として扱ってきたからです。

そこに「愛情」はありませんでした。

 

そうして得たものは見事に崩れていきました。

だから、ずっと魂からの声や生き方のために「手段」を使いたくありませんでした。

 

だけど、私の魂からの選択なら、同時にそれは誰かのためになっているのかもしれない、ということに気が付きました。

魂の声を聞くということ、魂に沿って生きるということは、

「愛情」が根底にあります。

基準が「愛情」になります。

その選択であれば、必ず誰かのためになっていると確信しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロシアの物理学者ヴァジム・ゼランドのトランサーフィン実践本考察

 

 

 魂と思考の融合

 

*思考は意思を持つが外的意図をコントロールすることができない。魂は意図を持たないが外的意図と同一化することができる。

外的意図を自分の意志に従わせるには、魂と思考の融合を達成しなければならない。
 

 

外的意図とはつまり「現実に起こっていること」である。思考とはマインド、自分で認識できる範囲の意識(顕在意識)である。

望みを具現化するにはこの魂部分と思考を一致させる必要がある。

 

なぜなら、思考は現実をコントロールできない代わりに意思を持つことができるが、魂は全ての可能性が存在するバリアント空間にアクセスできるが意思は持たないのである。

 

自分の望み(思考が持つ意思)を具現化(魂が導く)しようとするなら、この二つを使わなければならないのである。

思考で同じことを何度も言っていても心が不快ならそれは、思考と魂が一致していないということ。

 

意識は振り子に振り回される。心はそれを不快に感じる。それを落ち着かせる必要がある。

 

補足:落ち着かせるには

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*参考書

Transurfing in 78 Days — A Practical Course in Creating Your Own Reality – 2018

by Vadim Zeland (Author), Joanna Dobson (Translator)