久しく舞台から遠ざかっていた倉敷あみさんが復活する。
たまたま旧Twitterを開いたところで目にしたのが三上ナミさんの公演を伝える投稿でした。
7日の代々木バーバラのライブに出るのかと勘違いしてそのチケットを申し込んで。
で、後日日程の確認を思ってナミナゾのサイトを見たら、あみさんの出演は5日と6日のCON TON TON VIVO。
慌てて6日の昼夜申し込んで。
5日は平日、その日はどうにも休めなくて泣く泣く6日だけ。
からくり実験室第10回記念公演《葉桜と魔笛》
太宰治の作品に三上ナミさん率いる「三上ナミと謎カンパニー」の楽曲を融合させたオリジナル公演で、現在ナミさんが住んでいるベトナムで盟友西風じゅんさんとの二人芝居として上演されたもの。
それに月蝕歌劇団10代目トップとして一時代を築いた倉敷あみさんと、10代目時代を彩ったはるのうらこさんを迎えての四人芝居にスケールアップしての公演です。
ステージに立つあみさんを観るのは2021年7月、CON TON TON VIVOでの映画「静かな時間」上映会とそれに続くライヴ「猫が星になる深夜」以来のこと。
あの頃は2ヶ月に1回ほどのペースで会えてたのにね。
この2年半の間も、「百夜一夢」には声のみの出演をされていたりお元気そうな様子は漏れ聞こえていたんですが、ステージに立つその姿をこの目で見るのはまた格別の感動です。
見えるのが片目になったのは予定外でしたけどね。
登場時は淡い桃色柄の襦袢の包帯顔に狐面という、アングラ換気扇満載の姿。
あみさんの役柄は、若くして病に散る梅子の子供時代。
紙風船ではるのさんときゃっきゃと遊んだり、一人語りする桜子のまわりでシャボン玉を吹き散らしたり。
あみさん、シャボン玉吹くの上手ですね。
舞台で時々シャボン玉を使う演出に出会いますが、案外上手く行かないんですよね。
それをあみさんがまあ見事に吹き上げた。
月蝕では格好よさ満点のあみさんでしたが、今回は可愛さ全面に押し出した役柄でした。
でもちゃんとマッチの炎、蝋燭の炎に照らし出されるあみさん。
なんであんなに炎が似合うんだろう。
それに「月蝕踊り」のあみさんもいて。
その周りにいるのが在りし日の月蝕の仲間たち。
往時を思い出すなと言う方が無理。
それに、あみさんがまさかのメンソレータム少女姿で出て来たんですから。
月蝕の舞台では時々巨大なメンソレータムを手にした少女がステージを横切って行きます。
一説には深い意味などまったくない演出だそうですが、あのどこかで一度は目にした姿の少女が出て来ると、なぜか妙にテンションが上がります。
でも今回それが出て来るとは思わなかった。
あみさんをキャスティング出来たがゆえの演出てすね。
珍しいものと言えば、アフターパーティーの冒頭で「そうだ!ベトナムにいきましょう!」が歌われた時。
明るい元気な曲に合わせて月蝕の詩劇ライブでも見たことがないほどにノリノリで踊りまくるあみさんがいました。
「楽しい」を人の形にしたらこうなるんだろうなというようなとびきりの笑顔で弾けるあみさん。
マシンガンジョーのような格好いいあみさんも素敵ですが、こんなあみさもまた良き。
千穐楽公演、会場には演者以外にも月蝕ゆかりの面々が。
受付に向かったら、お手伝いとしてその奥に佇んでいたのは柴奏花さん。
いつもながらとても素敵なお召し物を存分に着こなして。
世に隠れなき柴奏花ファンとしては、もう奏花さんを見た瞬間から幕が上がります。
いつお会いしてもいつだってその瞬間が最高に魅力的な方。
お会いするのは1月以来。
やっと柴奏花欠乏症が解消されました。
次は6月までお預けかな。
引いたおみくじはあみさんと奏花さん。
客席には久堀瞳さんと真夢さん。
黒い装いの久堀さんと白い装いの真夢さんの対比。
残念ながら久堀さんの御意を得ることは出来ませんでしたが、真夢さんとはあの催眠術動画の話が出来ました。
それに男性陣では友利栄太郎さんと大久保千代太夫さん。
アフターパーティーの前に、月蝕ファミリーがステージ上に勢揃いして記念撮影を。
懐かしのネキ達と。俺は圧倒的倉敷あみチルドレンです。最後に出演したの2016年やのにいまだに仲間として受け入れてくれる。
とありました。
役者さんたちもそうでしょうが、我らファン側にとっても皆さん永遠の月蝕ファミリーです。あみさん、今回は台詞の少ない役でした。
いつかまたあの美声が響き渡るような役を演じる時が来るんでしょうか。
また、多くを望めばきりがない。
どんな役でもまた舞台に立ってくれる日を楽しみにしています。
そうそう、あみさんからのプレゼントの蝋燭の蝋、ちゃんと受け取ってましたよ。