読書は…
本一冊読むのに
キャンプファイヤーのような
勢いと静けさと残り火みたいなのがある。
最初火がつくまで何やら長いときもあるし
ぱっとついてすぐに燃え盛るときもあるが
たいていは中は勢いよく読み進めてしまう。
勢いがつくと
駐車場にとまってから
車の中で5分でも読んだり、
眠れないくらいに夜ずっと読んだりする。
(車をとめてまわりの音から遮断されて
雨がフロントガラスを涙みたいに流れている中を
読むのはなかなか良いものである。)
最後の方になると
最後のひと燃えみたいに燃え盛るときもあるし
徐々に静かな火になっていくときもある。
残り火であとがきや解説よむときの
エンディング感も大事な楽しみである。
ときどきこのあとがきのほうに
胸をあつくすることもあるのだから。
読み終えた夜は
その余韻を繰り返しつつ眠る。
新しい一冊をあまり早く読み始めると
余韻がもったいないので
一晩はおきたい。