去年はまったくなんともなかった
高山病に
今年は負けてしまい、
登山中の80%を
「気持ち悪い」
に必死に耐えていたという
本当に修行な登山であった。
感動している余裕がなかった…。>
おそらく去年とちがって
車道ではなく
ゴンドラで2000m以上
一気にあがったところからのスタート
だったのが原因だろうと思われる。
9合目で座り込んだとき「リタイアしよう」と
一瞬思ったが
これって「サウンドオブミュージック」だったら
最後はナチスから逃れるために
何があってものぼるだろうと思い、
高山病だからファミリーのひとりは
山を越えられませんでした、には
ならないのだから…などと、今思うと
よくわからないことで自分を納得させ
「CLIMB EVERY MOUNTAIN~~~♪」
と心の中で歌いつつ山頂までの残り1合を
ふらふらで登り切った。最後の階段数段が
意識ないくらいの登頂である。みんなにそこで
遅れ一分ほど遅れたと思う。
音楽はからだのリズムをつくるので
こころのなかで何か歌っているのがいい。
ランニングをするとき苦しいときには
たいてい「シーラカンスをとりにいこう」を
歌っている。3番から1番に自動スクロール機能をつけ、
エンドレスに歌うことができる合唱曲である。(って誰にも
わからんね…)今回も最初は
エンドレスシーラカンスを歌っていたが
気持ち悪くなってからはシーラカンスが効かなく
なったため作戦を前述のようにきりかえた。
初冠雪ということで
雪があり、去年とは温度差も10度くらいあるんじゃ
ないかと思うほど。同じ時期でも天候によって
山は本当に違うのだと思い知った。
山頂ではとてもお弁当が食べられず
食べられなかったおにぎりが
リュックの中でかなしく重いまま
下山となった。
下山にはリタイヤがない。
そこがおもしろいところだと思った。
「気持ち悪いのでここでやめます」がないのである!
降りるしかない!!苦笑い!!
下山中も3時間ずうっと気持ち悪かったが
本当に不思議だけれど麓に降りてしまうと
嘘のように何ともなくなるのである。
これが風邪などのふつうの病気と違うところ。
ものもすぐに食べられるようになる。
帰りによったうどん屋さんで
天ぷらうどんをたらふく食べたら
すっかりいい気分で
「楽しかったから来年も行こう」と思っていた。
登山中少しも楽しくなかったのに
天ぷらうどんのときが楽しかっただけなのに!
洗って陰干し。 これを身につけたいという
気持ちだけでもまた登れるほど気に入っている>