日曜に職場にいったとき
花壇で育てている朝顔の
「第一番」が
雨の中咲いているのを
発見。
でも実はまだ朝顔のつるがのびていなくて
地をはうような葉っぱのなかに
小さな青い花。
植物は気候に敏感だ。
きっとわたしたちも
ほんとうは気候に敏感な
生き物だったのだろう。
空調のきいた世界に
住み慣れてしまって
今はまだ
小さい青い花を咲かせるべきなのに
もうたくさんの朝顔を咲かせてしまったり
逆にいつまでたっても咲かなかったり
無秩序にいろとりどりの花を咲かせたりするんだきっと。
第一番は月曜日にはしぼんでしまったので
咲くという燃える瞬間を
見たのはたぶん
わたしひとりだ。
そうでなければひっそりと誰にも知られずに
そのときを終わってしまったことになる。
誰もみていないものも存在で
誰もみていないものこそ存在なので
わたしがみたことがいいとも悪いとも
基準をあれこれかえて言ったところで
しかたないのだが
とにかく
あの青い色は自分の「宝箱」に入っている。