子どもだと思っていたはずが、
子どもというのはすぐに大きくなるから、
わたしが停滞しているうちに
急成長して
わたしの力も創造力も
知恵も
一気に追い越されてしまうね。
子どもを育てる仕事をしていると
常に劇的に追い越されていく感
がある。
そして
その後は
ものすごいスピードで
はるか先へと離れていってしまう。
残されたわたしはいつだってさびしいけれど
これまた次々に使命があり
さびしがっている暇もないほど
次の子どもを必死に育てる。
育てる
追い越される
育てる
追い越される
…
なぜわたしには翼がないのに
彼らには翼があるのだと思う。
でも、きっとわたしは彼らの空を
広げた人間の一人になって
いるだろうと思いたい。
それではまた次の風の日に。