こんばんは
全国的にはお盆シーズン…
ご実家に帰省されたり、みなさんお忙しいことと思います
こちらは7月盆なので特に何も変わらない日常のはずですが、里帰りされてる方が多いせいか、どこに出かけても人が多くなんとなくせわしない気がします
ずっと楽しみにしていた東京旅行もあっという間に終わってしまい、家に帰る早々また行きたくなってしまった私です
今回もまた、観光というよりは美術館&博物館巡りのような旅行になってしまい、いつものごとくあっちこっちと歩きづめの毎日…
日課にしていたウォーキングも、暑さに負けサボり気味だったせいか、歳と共に旅行疲れもとれにくくなったような気がします
さて、東京ステーションギャラリーにて
《不染 鉄》展を観てきました
世界(コスモス)を描いた画家
(お花のCOSMOSではなくKOSMOSです)
小石川のお寺の息子として生まれ、日本画を学んでいましたが、写生旅行先の伊豆大島・式根島の海辺で突然漁師になったかとおもえば、現在の京都市立芸大に入学し首席で卒業…
その後も帝展での入選を重ね、戦後は画壇を離れ奈良の地で気ままに絵を描く日々を過ごしたと言われる《不染 鉄》
没後40年…
これまで開かれた回顧展は、21年前に奈良県立美術館で開かれた一度きりで、東京では初の回顧展だそうです
ポスターにもなっている代表作
《山海図絵 (伊豆の追憶) 》も奇抜かつ悠然とした素晴らしものでしたが、一番心惹かれたのは…
《いちょう》
小石川の光円寺にある樹齢千年の銀杏の古木…
まばゆいばかりに光輝く銀杏の葉が、まるで雪が降り積もるかのごとく、辺り一面に舞い落ちた光景があまりに美しくて目が釘付けになりました
根元には子ども達の守り神である地蔵菩薩様が静かに佇んでいらっしゃいます
そしてもう1枚《海》
(画像お借りしました)全体がダークな色合いの中、手前に描かれた魚たち…
そしてその向こうの村までもが、深海に沈んでいるようにも見えて、幻想的でなんとも不思議な世界が広がっていました
そんな海をまさにたゆたう一艘の舟…
懐かしい思い出の中で、その舟に乗っているのは《不染 鉄》ご本人かもしれません…
(ナンチャッテ〜ちょっぴり妄想してみました)
こんな絵も
《林間》
(画家お借りしました)
薬師寺東塔の後ろに奈良の町並みや若草山が縦一列に描かれていて、とても独創的でインパクトのある絵でした
前述のポスターにもなっている《山海図絵 (伊豆の追憶) 》もそうですが、どこか《バベルの塔》を描いた奇想の画家ブリューゲルにも通じるところがあるようで、とても興味深い作品ばかりでした
その時々の気持ちの赴くままに放浪し、妻に先立たれた晩年は、ひとりあばら家で暮らしていたと言われる《不染 鉄》
そんな彼を慕い、近くの奈良女子大の学生が自然と寄り集まっていったとか…
芸術はすべて心である
芸術修行とは心を磨くことである
幸せがあふれでると美しい絵がかける
《不染 鉄》の言葉です
この方が不染 鉄さんです
(画像お借りしました)
まさに言葉どおりの美しい絵の数々…
この飄々とした穏やかな笑顔に納得の私でした
コスモス繋がりで
宿泊したホテル横の公園に、こんなに可愛いコスモスが咲いていました
初めて見る色合いにウットリ
ホテルの窓からは、すぐ目の前に東京タワー&増上寺が見えます
朝晩5時に鳴る梵鐘の音、そしてどこからか流れる『夕焼け小焼け』のメロディ
今日はこの曲にしました
こんな風情と、まるで家でくつろいでるかのように落ち着くシックな空間が心地よくて、前回に続いて同じホテルにお世話になりました
しばらくこんな日記のような旅行記になりますが、いつも読んでいただいてありがとうございます
ペコデコ