黒い影 | 世界のブナの森

黒い影

秋田県北部のツキノワグマの状況が山形とは大きく異なるようにみえたので、所用の合間に2時間だけ、これまでずっと見てきた山形県朝日山系の状況がどのように変化したかをざっと見てまわる。

 


クリのクマ棚はほぼ古くなり、下でクマが実を拾って歩き回るので、下草がきれいになっている。カキにクマ棚ができ始めているが、大きな枝を落としても、まだ一部を齧っただけ。

 


実のつきがよくないコナラにも、2ヶ所でクマ棚を認めた。

何よりもまず、クマ棚は多くとも、クマは昼間には活動しておらず、夜に出てきているようだ。

 


次いで飯豊山系を走ると、クリに夥しいクマ棚がある脇に、こんな時期になってもまだ実を残しているオニグルミを折った真新しいクマ棚があった。10月下旬にオニグルミを食べるなんて、初めて見た。しかしこちらでも昼間には姿を見せそうな気配もない。


クマ棚の数は夥しいものの、やはり秋田とはかなり様子が異なっていそうだ。

 


田んぼで落ち穂を拾っていないか探していると、果たせるかな黒い影が餌を探していたが、小柄でかわいらしい上に、長い尻尾を見せてずいぶん身軽に走って姿を消した。

 

水田で黒猫を見た3分後、道路沿いのソバ畑での光景。民家からの死角になるソバ畑は特別な存在らしい。視界に5頭。両方が画角に入るようにレンズを変えているうちに藪に消えていった。

10月20日、山形県長井市~小国町