ホソキリンゴカミキリ | 世界のブナの森

ホソキリンゴカミキリ

ヌスビトハギに産卵するホソキリンゴカミキリOberea inflanigrescens。
2個体が産卵しており、広い森林の各所で産卵痕を見つけた。フジやハギ類を食草にしているのは何度も確かめていたが、ヌスビトハギが食草になっていることに驚いた。

 


気にかかったのはこの個体がアカソの群落から飛び出して、アカソに執着しながらも、その後はかなり離れたヌスビトハギまで飛んで行ったことで、アカソを探すと同様の産卵痕がいくつも見つかり、さらにハリエンジュの若枝にも産卵痕が見られた。

 


夕方まで待ったがそれらに産卵に来ることはなかったが、アカソの葉の裏に特徴的な食痕を見つけることができたことで、ホソキリンゴカミキリがアカソを食べていたことを裏づけることができた。ヌスビトハギもアカソもハリエンジュもこれまでに食草としては記録がなかったはずで、もう少し調査したい。

 


スイカズラにはシラハタリンゴカミキリの、ヤマツツジにはソボリンゴカミキリの、ノコンギク・フキ・ヤブタバコにはヘリグロリンゴカミキリの食痕が見られた。
2023.6.28、福島県富岡町