タケシマユリ | 世界のブナの森

タケシマユリ

タケシマブナFagus multinervisの林に咲くタケシマユリLilium hansonii。25年ぶりにこれを撮りに来た。晴れた日には撮影にならず、土砂降りの日もまた撮影どころでなかったが、翌日の午前中に30分だけ、霧があたりを包んでくれた。

 

タケシマイタヤの大木にからみつくゴトウヅル(ツルアジサイ)。今回は採集道具も持っていないが、目の届く限りの高さの花を注意深くみても、日本のブナ林には多いヒメハナカミキリ属Pidoniaを1頭も見なかった。日本ではゴトウヅルが咲いていたら、それなりの種が集まっている。この島にはPidoniaは分布していないか、もしくはごく限られた数種のみしか生息していない可能性がある。
あまりに見事な花に、霧が通りかかるまでしばらく待った。

 

タケシマブナの林にびっしりと生えるマイヅルソウ。葉が小学生の掌ほどもある。

 

リョウメンシダが一面に生えるタケシマブナFagus multinervisの林。これが斜面下部での典型的な組み合わせのひとつ。タケシマブナは根元からひこばえが叢生することが特徴のひとつ。

 

タケシマユリの花にいたザトウムシの一種

2023.6.22、S.KOREA, Ulleungdo 韓国鬱陵島