ジョージアにも「あがりこ」の森 | 世界のブナの森

ジョージアにも「あがりこ」の森

ジョージアでも、オリエントブナは薪や用材としてよく利用されている。用材向けには集落から離れた場所で択伐が行われ、薪用には集落に近い場所で、伐採が行われている。薪としての利用のために繰り返し伐採を受けたオリエントブナは、日本の東北地方で「あがりこ」と呼ばれるものに近い、独特の樹形になっていた。

 

 

ただし、伐り方は一定ではないようで、伐株から萌芽によって再生した「株立ち」もまた多い。

 

 

 

本来はまっすぐな美林を形作るオリエントブナが、人とのかかわりによってこのような樹形をみせる。そこに暮らした人の歴史が、世界のブナ林を見て歩く上での、ひとつの大きな視点になっている。

あがりこになったオリエントブナ。

3月24日、The Great Caucasus, near Kutaisi, Georgia