→ アイシールド21に学ぶアメフト 第2回 ポジションを知る! オフェンス RB編
今日は泥門の「裏エースの男」、蛭魔妖一のポジションを紹介したいと思います!
オフェンス(攻撃)編
QB (クォーターバック)
めっちゃ簡単に言っちゃうと、パスを投げる選手。
以上。
…( ゚Д゚)!(笑)
基本的にはQBはパスの投げ手という専門職です。
正確なパスコントロールで味方にパスを通してゲインを稼ぐのが仕事。
ではでは、今回もWikipediaの アメリカンフットボールのポジション から引っ張ってきた図でQBがプレー開始時にどこにいるのかを見てみましょう。
色がかわってて「QB」ってかいてあるトコですね。
これはアイフォーメーションの図なので、C(センター:栗田のポジション)の真後ろにいますが、ショットガンフォーメーションなどの場合は少し後ろに下がった位置にいます。
アイシールド21:第5巻35話「戦士vsガンマン」
ではショットガンフォーメーションの図と目的が出てるのでぜひご確認ください!
でですね、QBというのはパスを投げる専門職でありながら、攻撃全体の起点になるという『特殊な』ポジションでもあります。
「SET!HUT!」などの掛け声をして、センター(栗田)からQB(蛭魔)にボールが渡ったところからプレーがはじまります。
センターからQBにボールを渡すことを「スナップ」といいます。
そしてこの掛け声は「スナップカウント」と言います。
スナップカウントは、アイシールドでは「SET!HUT!」しか用いられていませんでしたが、現実ではいろんな掛け声があります。
(「Ready Set!」「Green nineteen Set!」「Down Hut!Hut!」など)
中には掛け声ナシでスタートするケースもあり、「サイレントカウント」と呼ばれます。
なんにせよ味方全員がQBの掛け声や仕草によって動き出すのであり、それだけでも「攻撃の司令塔」と呼ばれるにふさわしいポジションかもしれません。
QBはどうしても「パス投げれりゃいいんだ」という意識で見てしまいがちですが、数多くの仕事をこなさなきゃいけないので大変です。
もちろん本職のパスだけでも、
味方全員がどう動くかを把握しておいて、確実なトコにパスを投げないといけない。
あと敵のパスラッシュ(QBを潰そうとむかってくること)が迫ってきたときには逃げて投げるスペースを確保しないといけない。
(アイシールド21:第5巻43話「パワーvsテクニックvsパワーvsテクニック」では、熊袋記者によって蛭魔のことが「過酷な環境が生んだ動く砲台 移動型の投手だ‼」と称されています。このようにパスを投げるスペースや時間を確保するために動けると、しっかりパスを通せる状況になります。)
実際のアメフトで日本語解説を聞いているとよく「ポケットワークがいい」と言われるのですが、これはQBがうまいこと相手のパスラッシュをかわして、パス投げる時間、スペースを確保してるんだということです。
そして、パス投げる前にボールを落とさないようにも気を付けないといけません。
アイシールド21:第6巻44話「大暴動」 で原尾が落としたみたいな、
そして アイシールド21:第8巻63話「シューティングスター21」 でホーマーが落としたみたいなことはあってはいけません。
こういうことも気を付けながら、パスターゲットを探して、パスラッシュをかわして、しかも繊細なコントロールが要求されて、相手の守備を見きる頭脳も要求されて、一瞬の判断力も必要で、っていう感じでめっちゃ大変なポジション。
さらにパスプレーじゃなかったら仕事が無いわけではなくて、ランプレーの時はRBにボールを受け渡すという作業もあります。
簡単そうに見えるんですが、これがまた練習しとかないと合わなかったりするんですよ。
プロのオールスターゲームとかでさえチームメイト以外のQB-RBでの受け渡しになることも多く、ミスすることがあるくらいです。
このあたりのコンビネーションも大事!
そしてそして、QBにはアメフトにおいて一番重要かもしれない仕事があります。
それは「作戦の伝達」。
作戦会議(ハドル)で集まって、プレーを伝えます。
プレーには一つ一つ名前がついているので、それを伝えてみんなが理解したうえでセットします。
大学とかではサイドラインから看板みたいなのをかかげてコーチがプレーの指示を送るのですが、NFLではオフェンスではQBのヘルメットにだけ内臓イヤホンがついていて、直接コーチからQBへ指示が渡り、それを他の選手たちへQBが伝えるというのが一般的な形になっています。
QBに関してはざっとこんな感じかな。
選手によってまだまだいろいろ特徴もあるのですが(走れるQBがいたり、プレー前に作戦を変更するQBがいたり)、それはまた別の機会にご紹介しようかなと思いますし、プロのアメフトを見て頂ければいろんなタイプのQBがいることもお分かり頂きやすいかなと思います。
☆おまけ☆
現役のプロの選手の中でTop4と呼ばれるQBのうちの一人で、優勝経験3回を誇るQBのトム・ブレイディのキャリアハイライト。