アイシールド21に学ぶアメフト 第3回 ポジションを知る!オフェンス QB編 | アメフト交差点

アメフト交差点

アメフト知らない人、大歓迎。アメフト話し出したら止まらない人、大歓迎。(笑)NFLファン、Xleagueファン、学生アメフトファン、などなどジャンルは問わず、盛り上げていこうという趣旨のアメフトブログであります!
Twitter→ https://twitter.com/hidebounflboy

前回は主人公のセナのポジション、RB(ランニングバック)を紹介しました。
→ アイシールド21に学ぶアメフト 第2回 ポジションを知る! オフェンス RB編


今日は泥門の「裏エースの男」、蛭魔妖一のポジションを紹介したいと思います!



オフェンス(攻撃)編
QB (クォーターバック)


めっちゃ簡単に言っちゃうと、パスを投げる選手。
以上。 

…( ゚Д゚)!(笑)
基本的にはQBはパスの投げ手という専門職です。
正確なパスコントロールで味方にパスを通してゲインを稼ぐのが仕事。
ではでは、今回もWikipediaの
 アメリカンフットボールのポジション から引っ張ってきた図でQBがプレー開始時にどこにいるのかを見てみましょう。



色がかわってて「QB」ってかいてあるトコですね。
これはアイフォーメーションの図なので、C(センター:栗田のポジション)の真後ろにいますが、ショットガンフォーメーションなどの場合は少し後ろに下がった位置にいます。

アイシールド21:第5巻35話「戦士vsガンマン」
ではショットガンフォーメーションの図と目的が出てるのでぜひご確認ください!


でですね、QBというのはパスを投げる専門職でありながら、攻撃全体の起点になるという『特殊な』ポジションでもあります。

「SET!HUT!」などの掛け声をして、センター(栗田)からQB(蛭魔)にボールが渡ったところからプレーがはじまります。
センターからQBにボールを渡すことを「スナップ」といいます。
そしてこの掛け声は「スナップカウント」と言います。
スナップカウントは、アイシールドでは「SET!HUT!」しか用いられていませんでしたが、現実ではいろんな掛け声があります。
(「Ready Set!」「Green nineteen Set!」「Down Hut!Hut!」など)

中には掛け声ナシでスタートするケースもあり、「サイレントカウント」と呼ばれます。

なんにせよ味方全員がQBの掛け声や仕草によって動き出すのであり、それだけでも「攻撃の司令塔」と呼ばれるにふさわしいポジションかもしれません。


QBはどうしても「パス投げれりゃいいんだ」という意識で見てしまいがちですが、数多くの仕事をこなさなきゃいけないので大変です。

もちろん本職のパスだけでも、
味方全員がどう動くかを把握しておいて、確実なトコにパスを投げないといけない。
あと敵のパスラッシュ(QBを潰そうとむかってくること)が迫ってきたときには逃げて投げるスペースを確保しないといけない。
アイシールド21:第5巻43話「パワーvsテクニックvsパワーvsテクニック」では、熊袋記者によって蛭魔のことが「過酷な環境が生んだ動く砲台 移動型の投手だ‼」と称されています。このようにパスを投げるスペースや時間を確保するために動けると、しっかりパスを通せる状況になります。)

実際のアメフトで日本語解説を聞いているとよく「ポケットワークがいい」と言われるのですが、これはQBがうまいこと相手のパスラッシュをかわして、パス投げる時間、スペースを確保してるんだということです。

そして、パス投げる前にボールを落とさないようにも気を付けないといけません。

アイシールド21:第6巻44話「大暴動」 で原尾が落としたみたいな、
そして 
アイシールド21:第8巻63話「シューティングスター21」 でホーマーが落としたみたいなことはあってはいけません。
こういうことも気を付けながら、パスターゲットを探して、パスラッシュをかわして、しかも繊細なコントロールが要求されて、相手の守備を見きる頭脳も要求されて、一瞬の判断力も必要で、っていう感じでめっちゃ大変なポジション。

さらにパスプレーじゃなかったら仕事が無いわけではなくて、ランプレーの時はRBにボールを受け渡すという作業もあります。
簡単そうに見えるんですが、これがまた練習しとかないと合わなかったりするんですよ。
プロのオールスターゲームとかでさえチームメイト以外のQB-RBでの受け渡しになることも多く、ミスすることがあるくらいです。
このあたりのコンビネーションも大事!

そしてそして、QBにはアメフトにおいて一番重要かもしれない仕事があります。
それは「作戦の伝達」。
作戦会議(ハドル)で集まって、プレーを伝えます。
プレーには一つ一つ名前がついているので、それを伝えてみんなが理解したうえでセットします。
大学とかではサイドラインから看板みたいなのをかかげてコーチがプレーの指示を送るのですが、NFLではオフェンスではQBのヘルメットにだけ内臓イヤホンがついていて、直接コーチからQBへ指示が渡り、それを他の選手たちへQBが伝えるというのが一般的な形になっています。



QBに関してはざっとこんな感じかな。
選手によってまだまだいろいろ特徴もあるのですが(走れるQBがいたり、プレー前に作戦を変更するQBがいたり)、それはまた別の機会にご紹介しようかなと思いますし、プロのアメフトを見て頂ければいろんなタイプのQBがいることもお分かり頂きやすいかなと思います。


☆おまけ☆
現役のプロの選手の中でTop4と呼ばれるQBのうちの一人で、優勝経験3回を誇るQBのトム・ブレイディのキャリアハイライト