新田たつお「サラ忍マン(7)」 | ロロモ文庫

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サラリーマンとは

ランを追う玄海たち。「一体、あの犬、どこまで行くんじゃ、もう日が暮れたで」「こんな車も入れんような山の中にヤツが?」「玄海のアニキ、ちょっとおかしいです」「何が」「なんで、あの犬はまた戻ってきたんですか。アニキの言うように、飼い主のシャドウの所に戻ったんだとしたら」

はっとする玄海。(待てよ。シャドウはあの横転事故の時、なぜ飼い犬を置いていったんだ。わざわざ、手掛かりになる犬を)「おっ、犬が初めて吠えよった」「あの茂みの中にシャドウがいるぞ」「突っ込め」

玄海は「待て」と叫ぶが、突撃部隊は崖下に転落して全滅する。そこにランを捕まえて現れるヒカリ。「この犬は忍犬だ。全ておぬしの犬好きを読み切って、シャドウが忍犬を放ったのだ」「忍犬。この犬がわざと危険な場所に我々を誘きよせたと言うのか」「そのように訓練されているから忍犬と言うのだ。早く殺した方がいいぞ。でないと禍根を残すことになる」

玄海はランを撃とうとするが、ランはあおむけに倒れる。「腹まで見せやがって。犬が腹を見せるってのは全面降伏ってことなんだ、それを撃つなんて」「これが忍犬だ。早く撃て」「撃てねえ。ワシには撃てねえ」去っていくラン。馬鹿めと呟くヒカリ。「後できっと後悔するぞ」「俺には犬を殺せない。人間ならいくらでも殺せるが」

茂みの中から現れる中年女。「奥様。いかがでした。ヤクザどもが崖から次々と転落していくのは面白かったでしょう」「ええ。凄く興奮したわ」「奥様に奉仕するホストとして、今宵のベッドでのスパイスにでもなればと」「あたし、燃えそう」「じゃあな、我々はこの近くの温泉宿を予約してあるので」

待てとヒカリに怒鳴る玄海。「己はワシの子分が谷底に落ちるのがわかってて」「イッツ・ショータイム」「殺してやる」「玄海。おぬしでは私を倒せん」拳銃が大根になっていることに気づく玄海。(いつの間に。それにしても、何の罪もない犬まで道具として使うとは。シャドウ。必ず見つけ出して殺してやる)

呻く正臣。(頬骨亀裂骨折で全治2週間だと。俺は本当に俺の知る田中なのか。あの小心者で気の弱い。ま、何にしても俺と理沙子の関係を知っている田中に変わりはない。あの負け犬が牙をむいてきたとなると、早急に手を打たなければ)「花祭部長」「どうした」「実は安本ですが、笑いながら墓地で彷徨っているところを、寺の住職に発見されたそうです。やはり、田中を車で轢いた際、良心の呵責にさいなまれて」「あいつはそんなヤツじゃない。ましてや、田中は死んでおらんのだぞ」

シャドウに怒鳴る勢古。「お前、こんな計算もできんのか。交通事故で頭打って、分数計算も忘れたのか」(俺は父君との厳しい修行に明け暮れ、小学校でさえ出ていない。独学で掛け算までできるのだが。やはり、この会社で力を持っている正臣を殴ったのは、まずかったな。仕返しにヤツがどんな手段に出るか。朝からこやつに怒鳴られっぱなしだが、これも正臣の指示では)

むっとする勢古。(田中のことを上に報告したがクビにはできんと言うことだ。何故だ)昼休みになりホッとするシャドゥに、書類のやり直しだと怒鳴る勢古。「メシはおあずけじゃ」溜息をつくシャドウ。(サラリーマンとは耐え忍ぶことと見つけたり。サラ忍マンか)