ラズウェル細木「ラ寿司開店!!(14)」 | ロロモ文庫

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駅弁寿司大会

日本全国にはたくさんの駅弁がありますが、その中で「〇〇寿司」というような寿司系の駅弁がかなりの数を占めております、駅弁といえば作りおきしてあって、なおかつ常温で食べることを前提にしておりますので、寿司はまさに駅弁向きの形態であると申せましょう。

一口に駅弁の寿司と言っても、新潟・小鯛寿司のような握り系、岡山・桃太郎祭すしのようなちらし系、高知・サバの姿寿司のような押し寿司系のように、その材料形態とも千差万別でありまして、その土地ならではの個性的な駅弁寿司に出会えるのも寿司好きにとっての旅の楽しみの一つです。しかし世の中には旅に出ずしてなんとか全国の駅弁を味わえないものかと思う人も多いらしく、近頃「駅弁大会」なるものが大ハヤリであります。

かくいう私もそうでありまして、東京新宿の某デパート主催の駅弁大会にやってまいりました。するとこれがものすごい人出で、駅弁を求める人々でごった返しております。私のターゲットはもちろん駅弁寿司。というわけで今回の目玉のひとつ、根室本線釧路駅の「たらば寿司」を目指しましたが、これが超人気でとても買えたもんじゃない。

そこであっさりあきらめまして、実演販売のコーナーか同じ釧路駅の「いわしのほっかぶりすし」。輸送販売のコーナーから静岡県熱海駅の「キンメダイ炙り寿司」、和歌山県新宮駅に「さんま鮨」、和歌山駅の「めはり寿司」、そして兵庫県相生駅に「しゃこ舟ずし」を買って、家で駅弁三昧とあいなりました。

するとそれぞれなかなかの味わいでありましたが、中でも私は「さんま鮨」がとても気に入りました。やはり作ってからある程度の時間を経たほうがうまくなる押し寿司はもっとも駅弁に向いている手法であると申せましょう。しかし家で五つの駅弁はさすがにむなしいものがあり、「やっぱり駅弁は列車の中で食べたい」という思いを強くしたのも事実であります。

それからだいぶ発ったある日、両親のところに飯を食いに行った時のこと。父親が近所のスーパーの駅弁祭りでなんと偶然にも、あの「たらば寿司」を買ってきたのであります。それはカニ脚、ほぐし身、サーモン、イクラがびっしり。それは旅せずともうっとりするほどうまかったのでありました。

 

富山寿司紀行

先日、富山湾と行ってまいりました。富山湾と言えば、ブリ、ホタルイカ、白エビなど豊富な魚介類の漁場として知られております。となれば、ぜひとも富山湾の地の魚を使った寿司が食いたいと思い、地元在住の後輩のN君に「地の魚を握ってくれる寿司屋はあるかな」と尋ねたところ、「このへんの寿司屋はみんな地の魚を使ってますけど」と怪訝そうな顔をされてしまいました。伊豆あたりだと観光客に向けて、ことさら地魚を使っていることをアピールする寿司屋があるのでありますが、考えてみると土地の寿司屋は土地の魚を使うのが当たり前ですね。

というわけでN君に新湊漁港近くにある「寿司T」に連れていってもらいました。「ハイハイ、地元の魚ね」いよいよ、富山湾の地魚つくしの始まりであります。「ハイ、どーぞ」(まずは一般的なネタのヒラメ。うん、富山湾で獲れたと思うといっそううまいね)(そしてアナゴ、甘エビ。さすが本場、日本海の甘エビ、アナゴもふっくらだ)(さらにメダイにガンドウ。メダイはよく脂がのって、ガンドウはさっぱしているな)

そしていよいよ富山湾ならではのネタ。(ガメエビは甘エビのように甘いがしっかりした歯ごたえがあり)(ベニズワイはほぐし身と蟹味噌を半分ずつ。濃厚な味わい)(越中バイはコリコリした歯ごたえ)(白エビは一尾ずつ殻をむいて集めたもので、トロリと甘い)「うーん、東京じゃついぞ食えないネタがこんなにあるとは。やっぱり来てよかったなあ」てな具合に地魚の旨さに大感激したのでありました。

さて、富山の寿司といえば、マスを酢飯の上に敷き詰めて笹で包んだ押し寿司である「マスの寿司」が有名でありますが、この寿司で使うマスといえば、川を目指して還って来るサクラマスを使うらしいのですが、近年このサクラマスはやたら貴重な魚になっているとか。実際ホタルイカの漁船に乗せてもらった時、ホタルイカ以外に網にかかる魚はことごとくぞんざいに扱われる中、たった一度かかったサクラマスだけは実に大切にされておりました。こんな貴重な魚なのにたくさんのメーカーによって作られている「マスの寿司」のマスはいったいどこから調達してくるのかというのが疑問であります。