タイガーマスク 第28話 | ロロモ文庫

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甦える「虎の穴」

覆面ワールドリーグでのタイガーマスクの抹殺に失敗し、処刑覚悟で本部に出頭したミスターXに、お前を処刑するつもりはないと言う三人の幹部。「今回のタイガーマスクに対する我々の作戦はことごとく失敗に終わった」「責任は我々にあると痛感している」「タイガーマスクの実力が想像を上回っていたことだけは確かなようだ」「これを機会に虎の穴本部は根本から組織の立て直しを考えたい」

そこに現れるボス。「親愛なる諸君も知ってる通り、私のさらの上の人物が握る世界的なシンジケートの中で、このプロレス部門は年間数10億ドルの収益を上げている。この額はラスベガスの賭博場の年間収益に匹敵する。にもかかわらずこの前世紀の遺物のような古臭さはどうだ。設備もさることながら、子供たちのスカウト方法、食物、野蛮なしごき。どれ一つとっても近代的とは言えない。この点を早急に改善しなければ、第二、第三の伊達直人、大門大吾が続出して、やがては虎の穴が潰される危険がある。金を得るためには、まず金を使わなけばならん。新しい虎の穴はコンピューター管理しなければならない。新しい虎の穴施設は魔神像を除いて、建て直す必要がある。その時により強大な虎の穴が生まれ変わるのだ」

君にはまた新しい人材を集めてもらいたいとミスターXに言う三人の幹部。「虎の穴の近代化には素質を持った子供たちが必要だ」「しかしタイガーマスクは」「ヤツはしばらく放っておけ。我々が本部を建て直すまではな」「ですが、大門も」「どうせ奴らは日本から抜け出せまい。君は世界中から有望な少年を見つけ出し、契約金を与え、パンとミルクを与えるのだ。もう無理やりに連れて来る時代は終わった」「なるほど、ギブアンドテイクということか。それにしても、タイガーマスクめ。まったく運のいいやつだ」

世界中を飛び回って、有望な少年をスカウトし、日本では高岡拳太郎をスカウトしたミスターXの前に現れる大門。「俺はこの二日間、お前をマークしていたんだ」「一体私をどうしようと言うのだ」「言え。お前達のボスは誰なんだ」「それを聞いてどうする」「虎の穴は世界的な悪の組織の一部に過ぎん。その裏にはとてつもない悪党どもの巣があるはずだ。俺はそいつに挑戦するんだ」「馬鹿なことを言うな」指輪に仕込んだ催眠ガスを大門に浴びせて逃走するミスターX。俺はやると誓う大門。(みなしごの根性にかけて、俺は一人でやってやる。この世から虎の穴を叩き出し、この手で握りつぶしてやるんだ)