作:雁屋哲、画:花咲アキラ「美味しんぼ(584)」 | ロロモ文庫

ロロモ文庫

いろいろなベスト10や漫画のあらすじやテレビドラマのあらすじや映画のあらすじや川柳やスポーツの結果などを紹介したいと思います。どうぞヨロピク。

料理人の幸福

食中毒で倒れた富井に特別料理を作る相川。「お粥を作った。ライムをお粥の上にかけろ。お粥の上に散らしてあるのはアサツキだ。ザーサイの細切りに胡麻油をかけたものと一緒に食え」「ぬ。お粥に味がついている。なんでダシを取った。カツオブシみたいだが、香りが違うし、昆布じゃないし、煮干しでもない」「ダシは取ってない。代わりにしょっつるを使った。魚を塩漬けにして発酵させて作った魚の醤油、魚醬だ」「ぬう。醤油とはひと味違って、ふっくらとして優しい味だ。ザーサイと一緒に食べると、気分が一新して食欲が増す。む、なんだかフグ雑炊に似ている。魚醬の魚風味、アサツキ、そしてライムはスダチに似ているから、確かにフグ雑炊の味だ。そう考えると美味しさが納得できる」

次は中国料理だと言う相川。「作り方は簡単だ。まず中華鍋に胡麻油を取って、刻んだネギを入れる。ネギの香りが立ったら、溶き卵を入れる。半熟になったら、卵を小さい塊に分け、そこにトマトのぶつ切りを入れる。トマトがしんなりなったら塩と少量の砂糖で味をつけて皿に取る。病み上がりの人の栄養補給にぴったりの料理だ」「ぬう、ありがたい」「社員が元気になるのは社員食堂の料理長である俺の幸福なのだ」