作:雁屋哲、画:花咲アキラ「美味しんぼ(556)」 | ロロモ文庫

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低予算披露宴対決!(1)

私の番組で至高のメニューと究極のメニューを取り上げると言うキャスターの滝。「私はこれらを現代の日本の社会の腐敗と堕落の象徴ととらえます。現在の世界は貧しい国がたくさんあって毎日多くの人が飢え死にしてます。それなのに日本を代表する二大新聞社がぜいたくなグルメごっこをして一体どうするんですか。私の考えに異論があったら反論してください」

安くて美味しい料理を教えろと山岡に言う南村。「牛肉は一番安いものにしろ、赤身でスジがたくさんあって普通では食えないのがいい。それを塊のままずんどうの鍋に入れ、玉ネギは四つ切り、ニンジンはブツ切り、ニンニクは粒のまま。それにセロリとベイリーフを加え、安物の赤ワインを一本全部注ぎ、2日ばかり冷蔵庫に中で眠らせる。2日寝かせたら、ときどきアクをすくってやりながら、3~4時間煮る。好みで、塩胡椒してできあがり」「簡単で安上がりだな」「しかも美味い」「2日後が楽しみだな」

牛すね肉の赤ワイン煮込みを食べる山岡たち。「おう、いい香り」「よく煮えてるね。抵抗なく切れるよ」「あの固くて歯も立たないすね肉がこんなに柔らかく上品な口当たりに仕上がるとは」「でもただ柔らかいのとは違うわ。しっかり肉の繊維の感触は残っているのに、それが柔らかいから心地いいのよ」「野菜の味、肉の味、その味をワインが十分に引き出し包み込んでいる」「それがこんなに安価なんだもの。これからはこの安くて美味しい路線一本でいくぞ」

「あ、これよ」「なにが」「中松さんと大石さんとブラックさんの披露宴は低予算で、しかも究極のメニューがご希望ね。この牛すね肉のワイン煮込み、いいんじゃない」「ぬ」「これが滝さんに対する反論にもなるわ」「む」「合同結婚披露宴は低予算で究極のメニューたりうる料理を作る。そして至高のメニューとの対決にする」「ぬううう」