杉作J太郎「ボンクラ映画魂」て・とで始まる俳優ベスト10 | ロロモ文庫

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杉作J太郎「ボンクラ映画魂」は実録ヤクザ路線映画から特撮子供テレビ番組まで東映製作作品に出演した俳優たちを愛情込めて紹介している一冊でありまして、この本にロロモに与えた影響は計り知れないほどの大きさはありませんが、かなりの影響を与えていることは間違いなく、特撮子供テレビ番組はともかく、ここで紹介されている映画はレンタルやCSなどでかなり見ているわけです。

10位は<東映京都撮影所製作の実録ヤクザ映画に多数出演。「大都会PARTⅡ」のエピソード「グッドバイ1977」では、佐原健二演ずる区会議員の秘書を熱演した>と紹介した鳥巣哲生

9位は<伝説のピラニア軍団員だが、顔は怖くない。むしろ温厚。「暴走パニック 大激突」では、国営放送のクルーを演じた。後に演技事務の仕事もされた>と紹介した寺内文夫

8位は<「修羅の群れ」に、ヤクザ見習いの若者として出演。馴れない作業だったからか、部屋の中を歩く姿は、まるで油の切れたロボットのようであった。だがそれすらも、見習いの若者という役のリアリティに繋がって見えないこともない。映画の奥深さである>と紹介した鳥羽一郎

7位は<「スパイダーマン」。アメリカの漫画なんですな。で、その漫画をいっちょ実写で撮ってやろう、という東映のアドベンチャー精神が見事に開花結実したのがこの作品であるが、注目したいのはデカパイで鳴らしたアイドル女優・三浦リカと、東映プログラムピクチャーの連投中継ぎ・賀川雪絵の艶姿なのである。スパイダーマンに変身する山城拓也を演じたのはこの人。2014年に復活した「宇宙刑事シャイダー NEXT GENERATION」では、新時代の神官ポーを演じた>と紹介した藤堂新二

6位は<「女にモテるようになるには、どうすりゃいいか、知ってるかぁ?牛乳を飲むんだ。別に意味はねえ」アメリカンジョークを6対4のお湯割りにした如き芸風で、1980年代初頭のギャグシーンを席巻したボードビリアン。「ザ・ヒットマン 血はバラの匂い」に、やさぐれムード満点の刑事で登場。石井輝男ワールドの構築に貢献した>と紹介したでんでん

5位は<「ジャイアントロボ」に砂漠開発の科学者役で出演。虫プロのアニメ「ジャングル大帝 進めレオ!」では、レオの声を担当>と紹介した外山高士

4位は<生涯エロ好きのイメージを貫いた自称「三文役者」。軽妙なタッチのエッセイも多数出版。「強盗放火殺人囚」や「温泉スッポン芸者」に出演。「極道社長」では、キャバレーで働く実娘・橘麻紀の稼ぎをあてにするだらしない父親をだらしなさ一杯に演じて、作品の殺伐としつつ覇気のない、まるで深い皺の底で煮凝ったかのようなムードに拍車をかけた>と紹介した殿山泰司

3位は<「日本の首領 完結編」で倒産した町工場を食い物にするヤクザ・宮原を演じた。で、その町工場の経営者(北村英三)は首つり自殺。残った娘の大谷直子をヤクザ社会に引き込むのだが、大谷直子と寺田農といえば岡本喜八の「肉弾」コンビ。あの時は、互いに初々しい青年と少女だったが。ああ無情>と紹介した寺田農

2位は<「絞死刑」「日本の夜と霧」など、大島渚監督作品では左翼系インテリのムードが漂っているが、どういうわけか東映では「0課の女 赤い手錠」の刑事や「女囚さそり 第41雑居房」の刑務所員など、体制側を演じることが多かった。そしてこれが奇妙に似合った。特に「非情のライセンス」最終シリーズ。警視庁舎内で特捜部のはみだし刑事・天知茂が「公安のお偉方のおでましですが」と言うと、すぐに登場。カンチャン待ち一発ツモである。「スケバン刑事Ⅲ」では横浜山下公園で屋台のアイスクリーム屋として登場。元・暗黒社会の住人として浅香唯と死闘を展開した>と紹介した戸浦六宏

1位は<男女の下世話でハレンチな事件を、泉ピン子や桂朝丸がエロ味たっぷりに報じて人気があった公開番組「ウィークエンダー」をパクったドキュメント風映画「戦後猟奇犯罪史」に出演。本家そのままの起用となったレポーター・泉ピン子が、「この映画なんてホント宣伝費ないですからね。ポスター3枚作ったら、もうなくなっちゃった。ガハハハ」と喋り倒す傍らの司会者席で、終始頬杖ついて薄ら笑いを浮かべていた。そしてエンディング。泉ピン子が派手に下品なギャグを飛ばして、会場がド~ッと沸いてラストカットなのであるが、その際もテーブルに肘をついたまま無気力に拍手した>と紹介した友金敏雄となるわけです。