作:雁屋哲、画:花咲アキラ「美味しんぼ(456)」 | ロロモ文庫

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疑わしい日(前)

栗田にどうしたと聞く山岡。「気持ちが悪いの。吐き気がして」「大丈夫か」「私、会社を休むわ。そして病院に行くわ」会社でそうかと呟く山岡。「一昨日、実家によって梅干しの壺をもらってきた。スダチのジュースを作るんだってどっさり買ってきた。間違いない。あれはつわりだ」

江森という人が金上の株を買い戻していいと言っていると話す大原。「彼の注文は尾形乾山の皿で海原雄山の料理を食べたら買い戻していいと言ってるんだ」「ぬう」「栗田君にうまく海原氏を説得してくれるようお前からも言ってもらいたい。そして江森さんから昼食を誘われている。お前もつきあえ」「ぬうう」

赤坂の料亭に連れていかれる山岡。(部屋の作りが趣味の悪い温泉宿みたいだと思ったら、出て来る料理まで温泉宿みたいだ。イカの細づくりウニの塩辛あえ。このイカ、ネチャネチャしている上に味も最低。冷凍のイカの解凍してから時間が経ったのを使ってる。ウニの塩辛には化学調味料がたっぷり、すごさの極まったのがカニタマボコ。コンビニの弁当じゃあるまいし、まともな料理屋の出すものじゃない)

(この天ぷらのコロモは重曹臭く、やたら固い。市販の調合済みのてんぷら粉を使ってるぽまけに冷めて油臭い。立ち食いソバにてんぷらのほうがまだ上等。海老は冷凍の二級品。ばさばさ固くて味もない、この刺身も情けない。べたべたの養殖のタイ。味の抜けた冷凍のマグロ、味がないくせに臭いイカ。ご丁寧にワサビは粉ワサビと冷凍ワサビを混ぜたもの)

(この茶碗蒸しが期待を裏切らずにしっかりひどい。だしは化学調味料たっぷり。鶏肉は臭い。銀杏は何年前のものかぐにゃぐにゃ。シイタケも肉薄で、色も汚ければ味もない、やたらと日向臭いだけ。間違いない、この男は詐欺師だ。こんままずい物を喜んで食べる人間が、海原雄山の料理を食べたいと言うのは何か企みがあってのことだ。その背後にいるのはバカ金上)