ワールド・トレード・センター | ロロモ文庫

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2001年9月11日。世界貿易センターのツインタワーに飛行機が衝突したと言う連絡を受け、現場に向かくニューヨーク湾岸警察の署員たち。現場の緊急備品はないとフィールズ警部に言う班長のマクローリン。「想定の事態は爆弾。化学薬品。細菌兵器。空からの攻撃。これは想定外です」不安になるヒメノたちにマクローリンを信じろと言うカジマティス警部補。「1993年の爆弾事件の後、緊急班にいたんだ。あのビルには詳しい」

現場についたマクローリンたちはビルに入るが、すぐにビルは崩落し、マクローリンとヒメノ以外は全員死んでしまう。「班長は動けますか」「怪我をしたようで動けない」「真っ暗で何も見えません」「連絡も取れない」「誰か救助を頼む」「瓦礫に埋まった」

事件を伝えるニュース。<ハイジャックされた2機の旅客機が、世界貿易センタービルに。1機がタワー1に激突。15分後にもう1機がタワー2に突っ込み、ビルは崩壊。2つのタワーが崩れ落ちたのです。詳細は不明ですが、数千と言う人が亡くなった模様です。情報によれば数百名の警官や消防士が行方不明になっている模様です。付近一帯は混乱を極め、地獄絵が繰り広げられています>

痛みは治まってきたと言うマクローリン。「その代わり、眠気を感じて来た」「眠れれば最高。痛みを感じないで済みます」「内臓出血してる、眠ったらそのまま死ぬ、目を覚ましているんだ。脳が命をつなぐから」「痛みは友達。生きてる証拠」「俺たちは助かる。絶対に」「畜生、なぜこんなことに」「ヒメノ。深呼吸するんだ。落ち着け」

教会で神父にあそこに行くと言うカーンズ。「ニューヨークへ」「行っても無駄だよ。関係者以外は近づけない」「私の誇りは海兵隊時代。神は私に人を助け、国を守る力を与えられた。神の声が私を呼んでいます」「ではそれに従うがよい」

トルコの地震で3歳の女の子は4日生き延びたと言うヒメノ。「だったら俺たちだって」「そうだな」「班長。子供は?」「4人いる」「そんなに?」「ワイフが大変だ」「苦しい」「大丈夫か」「みんな死にました」「俺がみんなをここに連れて来た。悪いのは俺だ」「俺たちが望んだ。警部補もあなたを信頼しろと。班長は最高です」「最高?」「使命と思って班長についてきた。来なけりゃ一生後悔してましたよ」「そうか。ありがとう」

奥さんの名を聞いてないと言うヒメノにドナだと答えるマクローリン。「いい名だ。アメリカの名前です。うちはアリソン。怒らせるとおっかない」「ドナも同じだ。台所を新しくしたいと言って。俺はこれでも日曜大工でね。台所を作ってる。まだ戸棚がなくて、ドナは機嫌が悪い。戻って完成させなきゃ。ドナはとてもいい女房で幸せです」「僕もです。アリソンは妊娠中で。女の子です」

真夜中になり、懐中電灯をかざして叫ぶカーンズ。「海兵隊員だ。聞こえたら声か音で答えてくれ」何か聞こえたとヒメノに言うマクローリン。「ヒメノ。何か鳴らしてくれ」パイプを叩くヒメノ。「誰だ」「ここだ。助けてくれ。港湾警察の者だ」「名前は?」「マクローリンとヒメノ。ここだよ」「助けるから頑張れ」救出されるマクローリンとヒメノ。

(2749名の人々が亡くなり、その国籍は87の国に及ぶ。343名は消防士。港湾局職員の犠牲者は84名。うち37名が警察官。救出された者は20名で、ヒメノとマクローリンは18番目と19番目だった。ヒメノは13日間に手術8回。マクローリンは6週間昏睡状態にあり、27回の手術を受けた。2人は今は現役を退いて家族と暮らしている。カーンズ軍曹は海兵隊に再志願。イラクで戦った)