風雲ライオン丸 第21話 | ロロモ文庫

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危うし! 伊賀の三兄弟

ザソリに命令するアグダー。「伊賀一帯を支配する内藤一郎左と伊賀忍者隊を壊滅せよ。彼らはわがマントル一族の秘密、秋の十字架を持っているはず。マントルの掟にかけて奪い返すのだ」

遅いと呟く一郎左。「次郎太の奴は何をぐずぐずしてるのだ」一郎左に胸騒ぎがすると言う妹の百合香。「兄上の身に何かあったのでは」「来い。次郎太を探すのだ」橋の下で上半身と下半身で真っ二つになっている次郎太を見て驚く一郎左と百合香を取り囲む地虫忍者。「うぬらか。弟を殺めたのは」はははと笑うザソリ。「マントル様に逆らう奴は全てこのざまだ。貴様を持つ秋の十字架をこのザソリ様に渡すのだ」「秋の十字架?何の事だ。わしはそんなものは知らん」「知らん?それでは是非もない。皆殺しだ」ライオン丸が駆け付けるのを見て、まずいと呟くザソリ。「今日のところは引き上げよう。いずれ屋敷に参上する」

逃げるかと呟く一郎左。「どうだ、百合香。この兄の強さに恐れをなして逃げていったぞ」「兄上、今そこに獅子の顔をした侍が」「なに。またしても怪物か。そいつはどこに」お怪我はと聞く獅子丸に心配ご無用と答える一郎左。「大勢の曲者に囲まれましたが、私の強さに恐れをなして、皆逃げましたわ。ははは」

配下の者に次郎太は腕が未熟だったと語る一郎左。「せめてこの兄の腕があったら、こんなことにならなかったはず」一郎左に聞く獅子丸。「ところでザソリが言ってた秋の十字架のことですが」「いや。それは何のことだか。ところでおぬし、なんで知っているのだ」「いや、それは」

カトリング砲の試し打ちをして上機嫌になるザソリ。「この秘密兵器があれば、伊賀屋敷など木っ端微塵だ」呟く錠之助。(マントルゴッドの一味だな。秘密兵器カトリング砲。奴らはあれで襲うつもりか)百合香をさらおうとする錠之助に気でも狂ったかと聞く獅子丸。「おおいに正気よ。マントルゴッドの配下、ザソリの命令により、この娘をいただいていく」「錠之助」

百合香はさらわれたと言う獅子丸に、それを指をくわえて見てたのかと聞く一郎左。「ははあ、読めたぞ。おぬし、臆病風に吹かれて、柱の陰で震えておったな」「……」ザソリに百合香を差し出す錠之助。「約束の娘だ」「うむ。我らの仲間に入りたいという言葉、嘘ではないらしいな」「ではこれでめでたく伊賀攻めの仲間になれたわけだな」

百合香を磔にするザソリ。「伊賀者よ。娘の命が惜しければ、刀を捨てい。そして秋の十字架を差し出すのだ」秋の十字架を渡してはと言う獅子丸に、秋の十字架とは何かわからんと答える一郎左。「それに伊賀には伊賀の意地がある。ここでおめおめ引き下がっては、この内藤一郎左、ご先祖様に顔向けができんわ」「……」「百合香、聞こえるな。見事、死んでくれるな」「はい。喜んで」

錠之助に百合香を斬れと命令するザソリ。刀を一閃して磔台から落ちて来た百合香を受け止める錠之助。「柱も倒れず、血も吹かず。これはタイガー斬りの極意よ」涙する一郎左。「忍びの道は厳しいものよ。皆の者、心おきなく曲者どもを叩き斬れ」激しく戦う伊賀忍者と地虫忍者。忍法ロケット変身でライオン丸に変身する獅子丸。ガトリング砲でライオン丸に狙いを定めるザソリ。「撃て」大爆発するガトリング砲。「これはどうしたことだ」はははと笑うタイガージョー。「見事引っかかったな、ザソリ。仲間に入ったのは、その秘密兵器に細工をするためさ」一郎左のピンチを救い、ザソリを斃すライオン丸。

錠之助に貴様のやり方は汚すぎると怒鳴る獅子丸。「百合香さんをなぜ斬った」「獅子丸。敵を欺くにはまず味方からだ」「なに」「お前達は単純で騙しやすいぜ。見ろ」一郎左の元に駆け寄る百合香。「百合香さんはお前に斬られたのでは」「ははは。体を残して、磔柱だけ斬ったのよ。この俺には簡単なことだ。さて、先に行くぜ」「錠之助。どこに行く」「お前に行っても無駄だろう。ははは」

秋の十字架のことで思い出したと言う百合香。「私が京へ旅をした時のことです。近江の国で刀鍛冶の人に会いました」「それはもしや志乃さんのお父さんでは」「その方から旅のお守りにと秋の字を彫ってある十字架をいただきました」「今、持っているのですか」「いいえ。京に着いた時、パードレーという神父にお預けしました」「パードレー」