よみがえれ弾丸変身！！
砂丘をさすらう獅子丸。（俺はマントルゴッドを前に何もできなかった。そんな自分が許せない。だから歩き続けた。全てを忘れるために。しかし、マントルゴッドの幻影から逃げることはできなかった。何処へ行けばいいのだ。疲れ果てた今の俺にはそれすらもわからない。このまま俺は死んでもいいと思った）
倒れた獅子丸を介抱する志乃と三吉。「大丈夫、獅子丸さん」「どうしてここに」「倒れていたんです」「……」「私たち、獅子丸さんを探していたんです」「……」「寂しくなっちゃったんだ。おいらたち」「……」「だってさ、こんなに探しても父ちゃんは見つからないし、せっかく会えた志津姉ちゃんも死んでしまうし。だから獅子丸兄ちゃんと旅することに決めたんだ」「……」「私たち、決して足手まといになるようなことがしません。だから」
そこに現れるアグダーの六能陣車。「獅子丸。我らマントル一族から逃げられはせん。マントルゴッドの秘密を知った貴様を生かしてはおけんのだ。お前を殺し、我らマントル一族２０００年の悲願、地上征服を必ずや果たす」
空に消える六能陣車。変わって現れるオニグモ。「獅子丸。貴様の命、俺様がもらい受ける」戦意のまったくない獅子丸とともに逃げる志乃。追いかける地虫忍者を追い払う虹之助。「三吉がいないわ」「三吉はあっしが助けます。ここで待ってください」何をしようとしない獅子丸を見て、どうしたのと呟く志乃。
お前は獅子丸をおびき寄せる囮だと三吉に言うオニグモ。「それまでしばらくおとなしくしておれ」そこに現れた虹之助を見てがっかりする獅子丸。「獅子丸ではないのか。こうなったらお前から先に片付けてやるわ」そこに現れる六能陣車。「オニグモ。マントル要塞に戻れ。マントルゴッド様がお呼びだ」やむなくマントル要塞に戻るオニグモ。三吉を救出する虹之助。
今のあなたを見て居られないと獅子丸に言う志乃。「こんなことを言うのは生意気かもしれません。でもあなたは自分自身から絶対逃げられないはずです」「……」「マントル一族から逃げようという獅子丸さんの気持ち、私にもわかります。だから怪人と戦ってくれと言ってるわけじゃありません。本当はその反対なんです」「……」「獅子丸さん。立ち直ってください」獅子丸はどうしたとオニグモに聞くマントルゴッド。「まだ片付かんのか」「今の獅子丸はマントル一族を恐れています」「ヤツを倒すのは今だ。急げ」
崖から飛び降り、その途中で忍法ロケット変身でライオン丸に変身する獅子丸。「あ、姉ちゃん、ライオン丸だ。獅子丸兄ちゃん、立ち直ったんだね」「ええ」オニグモを斃すライオン丸。
志乃の前に現れる獅子丸。「志乃さん、一言礼が言いたかった」「行かないで、獅子丸さん」（一緒にいたいんです）（許してくれ、志乃さん。俺にはやらねばならぬことがある）（たった一日でいいんです。あなたとの平和なひと時が欲しいのです）獅子丸は何も答えないのであった。