ゲゲゲの鬼太郎(第2部) 第35作 | ロロモ文庫

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イースター島奇談

派手な呼び込みをするねずみ男。「みなさん、びっくり驚き大ショックだよ。南米のペルーからやってきた大占い師のアレス先生が、諸君の運命をピタリと占いますよ。お題は格安。さあ、いらっしゃい、いらっしゃい」

アレスに俺は客じゃないと言う福島。「俺は占い師だ。なんだって俺の商売を邪魔しようと言うんだ。この町は占い師は俺一人で沢山だ。とっとと出て行ってくれ」「真実を占う占い師なら何人いてもいいのではありませんか」「なんだと。お前は真実を占う占い師だと言うのか」「そうです。だから客が沢山来るのです」「てめえ、何を証拠に真実だと言えるんだ」「この石です。本物の占い師ならこの石を持ってるはずです」「この石が?じゃあ、お前が本物の占い師だって証拠を見せてみらおうか」「わかりました」

石に向かって呪文を唱えるアレス。石の中に浮かぶ血まみれの福島。「なんだこりゃ」「お前の未来を予告してやったのだ」「これが俺の未来だと」「お前は近いうちに悲惨な死を遂げるのだ」「畜生。いい加減なことを言いやがって」「占いに出たのだから仕方がない」「この野郎、くたばりやがれ」アレスに石を投げつけて殺して逃走する福島。

こんなことになったのは俺がいけないんだと鬼太郎に言うねずみ男。「アレスさんから占いを習って、一儲けしようと考えなかったら、こんなことには」「とにかく霊界テレビでアレスさんの霊魂を呼び出してみよう。事件を再現すれば誰が真犯人かわかるだろう」霊界テレビでアレスを殺したのが福島と知り、福島の家に行く鬼太郎とねずみ男。「あれ、誰もいないね」「さては逃げたな」「こんな地図が落っこってたよ」「イースター島の地図だ」

イースター島行きの船で、父の日記を読む福島。「私はついに人生の成功の秘訣を見つけた。それには地獄の使者に会えばいいのだ。地獄の使者に会えば、命も金も幸福も自由に操る術を使うことができる。その地獄の使者に会う入り口はイースター島にある。私はこの秘密を知るペルーから来た占い師のタイガを殺してしまった。しかし命も金も幸福も自由にできる術を身につけることができるのだ。私は妻と息子を捨ててイースター島に出発する」

イースター島に上陸した福島に安宿を経営する老婆に扮して、地獄の使者に会う入り口はララク山の石像の下になると言うねずみ男。「そこへ行きなさるのか」「ええ」「やめときなさい。アクアクの祟りがあるよ」「そんなこと迷信さ」「どうしてもと言うなら案内人を呼びますが」「じゃあ早く呼んでくれ」鬼太郎を呼ぶ老婆に扮したねずみ男。「お客さんをララク山まで案内してくれ」「ああ、お客さん、行こうか」

ララク山でどの石像の下に入り口があると鬼太郎に聞く福島。「さあね」「言わなきゃ殺すぞ」「あの石像だよ」石像の下を掘って、碑文を取り出す福島。「お客さん。そんなものを掘り出して、アクアクの祟りがあっても知らないよ」「うるせえ。祟りなんて屁とも思わねえや」

碑文を安宿に持って帰る福島。「この中で誰かこれを読めるヤツはいねえのか」「わしが読んでやろう」「なんだ、お前は」「なんでもよい。赤い月が中天にかかる時、13匹のこうもりが空に舞う時、石像の目が血の涙を流す時、アクアクの精霊は現れるであろう」

月が赤く染まり、13匹のこうもりが空に舞った夜、碑文を掘り出した石像の前に行く福島。「おお、石像が黒い血の波を流している」「ははは」「あ、お前は」「わしを呼んだのはお前だな」石像が倒れて、血まみれになって死ぬ福島。「ははは」「待て」「誰じゃ、お前は」「ゲゲゲの鬼太郎だ」「何か用かな」「その男を返してもらいたい。そいつは人間を虫けらをひねりつぶすようにして殺して何とも思わないような悪人なんだ」「そんなやつならなおのこと地獄に連れていかねばならん。わしに任せとけ。お前の気の済むような処罰はしてやる」福島の死体を抱えて消えるアクアク。

鬼太郎に大変だと言うねずみ男。「アレスさんを殺した犯人が自首したそうだ」「え、あの男が。そんなバカな」「それで面通しを頼まれたんだよ」「おかしいな。あいつが自首してくるわけないんだが」留置場に行く鬼太郎とねずみ男。「あ、あいつだ」しかしすぐには骨になってしまう福島。「これが地獄の処罰だ」