動物選手権金メダル候補ベスト10(3) | ロロモ文庫

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新宅広二著「すごいぜ!!動物スポーツ選手権」は人間と同じように動物たちがオリンピック競技をしたら、どの動物が金メダルを取るだろうというユニークな本でありまして、新宅先生の動物に対する愛情と博識がうかがえ、ますますロロモは新宅先生のファンになるわけです。

10位は競技が「トライアスロン」で、水泳、自転車、長距離ランの3種類の組み合わせとなると、まず自転車を乗りこなす力が必要となり、となるとサーカスや猿回しの実績がある霊長類に選手選考は縛られますが、霊長類のほとんどはヒトを含めて基本的に泳ぎが苦手な中で、金メダル候補のテングザルは泳ぎが得意で、指の間に水かきがあり、マングローブ林から川へ飛び込んで泳ぎを楽しみ、オナガザル科の中では手足も長く、自転車競技にも向いているわけです。

9位は競技が「10メートル高飛び込み」で、金メダル候補のカツオドリは、空中数10メートルから魚群を見つけ、ミサイルのように高速急降下して海に飛び込み、最高時速は110キロに達するので、普通の生き物なら海面に激突した衝撃で即死しますが、精密機械のように進入角を直角に制御してダイブし、さらに気嚢という特殊なエアバッグが標準装備されているので衝撃を和らげることができ、紡錘形の姿勢で水しぶきがあがらず芸術的なわけです。

8位は競技が「競歩」で、歩くとは言っても実際にはかなり速いスピードで移動しますが、金メダル候補のブラックマンバは暑さに強いだけでなく、ヘビ界最速の時速20キロ近いスピードを叩き出し、ヘビの中で最も気性が荒く勝ち気なので、出会うと猛スピードでかなりの距離をしつこく追いかけ、競歩は足のかかとが着いていないと失格になるが、初めから足がないので失格になることはなく、空腹や喉の渇きに強く、競技中の数時間どころか、一か月くらい食事をしなくても、激しい運動が可能となるわけです。

7位は競技が「馬術」で、ウマはとてもユニークな動物で、気持ちを許せば、自分とは別の動物を背中に乗せて楽しみますが、金メダル候補のアカゲザルは飼育下のサル山に同居させた野生のヤギをうまく乗りこなすことが知られており、アカゲザルは動物の背中に乗ることの楽しさを本質的に理解しており、気の合った野生のヤギを優しく毛づくろいをし、これは繊細なウマの気持ちを使うために重要なわけです。

6位は競技が「バスケットボール」で、大型の選手が有利な種目でありながら。小柄ながら金メダル候補なのがドールで、柴犬ほどの小さなイヌ科動物ですが、赤い狼と呼ばれるほど恐れられ、背が低いので草丈の長い藪ではジャンプして獲物を探し、横一列の隊列を組んで、じわじわ進んで隠れる動物をあぶりだして仕留め、5頭などの群れであれば、敵の動きを鈍らせるバスケットボールの戦術、ピック・アンド・ロールのように巧みに攻撃を展開し、狩りに失敗した時はキャンキャンと鳴き交わし、結束を強めるためにみんなで同じ場所にオシッコをするわけです。

5位は競技が「三段跳び」で、野生動物たちが日常でよく使う運動能力で、瞬間的に足場のいいポイントを判断して、高速で進む能力が求められますが、金メダル候補はサバクトビネズミで、天敵のキツネやヘビに狙われるが、隠れる場所がない足場の悪い砂漠では、ホップ・ステップ・ジャンプで逃げまくり、10センチほどの丸い小さな体で、時速40キロで走れて、3メートルまで跳躍でき、砂漠で暮らしているので暑さに強く、滑らないように足の裏に毛が生えており、体長よりも長い尻尾でバランスを取るため、空中での姿勢も抜群で、ヒゲは顔の下側にあり、地面の状態のチェックを常にするわけです。

4位は競技が「射撃」で、銃器は草食動物を起源とするヒトにとって、離れた場所から相手を攻撃する画期的なもので、この発想と同じ戦術をとる動物は数少ないですが、金メダル候補の東南アジア出身のテッポウウオは、口にためた水を鉄砲弾のように吹き出すことができ、マングローブの葉にとまる虫を下から撃ち落として。落ちてきたところを食べる動物界の孤高のスナイパーで、その体長は20センチほどだが、1メートル以上先の獲物を的確に当てられ、水中と空気中の光の屈折率が異なる中で、水中からそれを計算した角度で狙うわけです。

3位は競技が「新体操」で、鳥類の多くは美を追求し、色鮮やかな羽や、派手の求愛ダンス、美しいさえずりなど独特の美的センスを持ちますが、金メダル候補のペリカンは群れで輪になって漁をする連係プレーは新体操団体のような美しさそのもので、特にモモイロペリカンは上品なピンク色でオスでも女子力が高く、大きなクチバシは漁網用だけでなく、背中をかいたりなんでも使え、カモの仲間より水かきが1枚多く3枚あるので、安定感があり、ノド袋があるのも特徴で、暑い時や求愛でノド袋をヒラヒラ震わす様子は、リボン演技のように繊細で美しく、体の重心が胃にあるため、大量の魚を飲んでもバランスを崩さないで空を飛べる身体能力もあるわけです。

2位は競技が「柔道」で、相手を倒す腕力から。寝技の展開の強さまで総合力が求められ、総合格闘能力において、動物界最強を誇るのはクマをおいて他はなく、金メダル候補のアメリカクロクマはヒグマよりも一回り小さくパワーでは劣りますが、俊敏に木登りしたり、頭脳戦で対抗しようとし、クマは独占欲が強いことも格闘家に向いており、恐怖心を感じると逃げずに逆ギレして、潜在能力が覚醒する点も無視できないわけです。

1位は競技が「スキージャンプ」で、初めは度胸試しのようなスキーの遊びが発祥ですが、近代スポーツ科学の進展で急速の進化を遂げ、フォームの空力のコンピューターシュミレーションや、ユニフォームの形状、素材まで研究開発されて、飛距離がどんどんアップし、もはやジャンプでなく飛行の距離になっていますが、金メダル候補は東南アジア出身のヒヨケザルで、ネズミの仲間であるムササビやモモンガとは滑空の方法が違い、尾の飛膜をバタバタ扇いで推進力をつけることができ、首から腕にかけてある飛膜を上にあげることで揚力をつけることもでき、より速くより遠くに飛ぶことができ、最高136メートル飛んだ記録があるわけです。