前回に因果のお話をしましたがこれもそれに近い話です
二十代の頃の話です
当時よく遊んでいた女友達の子がいました
高校から付き合っていた彼女と別れた私は恋愛をするのが億劫になっていました
そんな感じだったのでその子も安心して私と遊んでくれていました
男友達とは感性が違い一緒にいると柔らかい雰囲気がとても心地よかったです
彼女じゃなくて友達だからそんな関係になれたのだと思います
一緒に食事に行ったり映画にいったり
ある時友達が
「旅行に行こう」と言い出しました
その子はたまに私の部屋に泊まったりしてたので別に戸惑うこともなく
一緒に旅行に行きました
旅行先でなんかいつもと雰囲気が違うなと感じていました
部屋で料理を食べのどかな雰囲気を堪能して寝ました
寝ながら明日はあそこ行こうとか話してると
「手を繋いで寝てもいいかな?」
やっぱりなんかあったんだなって
手を繋いで寝ました
その時に彼女がはめていた指輪
それに触れているとなんかビジョンが流れてきました
同い年くらいの男性が一生懸命指輪を作ってる
すごく真剣な表情で
なんとなくだけど想像できました
「この指輪は大切な人が作ってくれたんじゃろ」
「なんか伝わってきたわ」
と言うと
彼女は静かに泣き出しました
私も逆の立場ならと考えると涙が出てきました
しばらく二人で泣いて寝ました
それから少し疎遠になってたのですが2年後くらいに
電話が来て彼女が結婚することを聞きました
会って話そうとなり彼女を迎えにいきました
家の前で話をしてたのですがずっと気になる所があり
彼女の手を引いてそこに行きました
縁側の前に置かれた椅子
そこに手をかざすと冷たい
彼女の手を椅子に持っていく
「冷たい!なにこれ?」
「ここに誰か座っとるんよ」
彼女の身内だと説明すると
「おばあちゃーん」
と言いながら泣き出しました
孫の結婚式を楽しみにしてたおばあちゃんは少し前に亡くなったそうです
その椅子でいつも日向ぼっこしてたそうです
彼女はそれから星の綺麗な県北に引っ越し元気にやっています
大好きなおばあちゃんと指輪の彼に見守られながら
物には念が残ります
形見は特別な力が宿ります
貴方が大切に思えば思うほど力は増します
なぜなら貴方とその方を繋ぐ宝物だから