2022年GWに訪ねたイラクの旅を綴っています。現地で書いたものに写真と文章を大幅に追加しています。

 

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無事に古都サーマッラーへ入域することができました。そして、すぐに目に飛び込んでくるのがこちら!マルウィヤのスパイラル・ミナレット。なんて美しいんだ!


 

入場料を払うため、入り口にある警備室のようなところへ向かいました。確か20,000ディナール(当時1,600円)。そこで、ミネラルウォーターやお茶菓子をいただきました。相変わらずイラク人は親切で温かい。「女性一人で来たのか!」とモッスゴイ驚かれました。

 

 

 

 

 

 

少し世間話をしたあと、早速ミナレットへ向かいます。剥がれてるの誰か留めたら?世界遺産なのに緩いです。笑 



サーマッラーのグレート・モスクとスパイラル・ミナレットはアッバース朝の10代目カリフムタワキル」によって西暦852年に完成しました。アッバース朝は、中東地域を支配したイスラム帝国第2のイスラム王朝(750年–1258年)です。ウマイヤ朝のあとに成立しています。

 

 

カリフ(英語)、あるいはハリーファ(アラビア語)は、イスラム教の預言者ムハンマド亡き後のイスラム共同体、イスラム国家の指導者、最高権威者の称号です。広義のイスラム行政を統括し、イスラム教義のクルアーン(コーラン)を理解し、信徒にイスラムの義務を遵守させる役割を持ちました。事実上の朝廷トップです。

 

カリフの条件には、次のようなものがあります。

・男性
・自由人(?)
・成年者
・心身健全
・公正
・法的知識を持つ
・賢明
・イスラム領土の防衛に勇敢かつ精力的である
・クライシュ族の男系子孫である

ただしカリフである父親が早死にし、息子が後継者として十代でカリフになった例はあり。この辺りの遺跡を訪ねていると、「カリフ」や「イマーム」といった称号を持つ権威が度々出てきますので、おいおいご説明いたしますね。

 

 

 

 

 

 

このスパイラル・ミナレットはイラクでとても有名なランドマークの一つです。私は当初からここへ来る予定にしていましたが、隣にこれほど大きな建造物があるとは知りませんでした。良く調べてないのでミナレットも「タワー」と言ってます。爆

 

 

隣にあるグレート・モスクは縦240メートル、横160メートルあり、総面積はおよそ38,000平方キロメートル。これは、世界中のモスクのなかで最大ですって。


 

中を覗くと何もありません。当時のモンゴル軍に破壊されて外壁のみとなり、以降ずっと放置されました。のちほど、ミナレットの上からの写真をご覧いただきますね。恐ろしく広大です。


 

サーマッラーはアッバース朝で首都となったことから、そちらばかりフォーカスされ語られますが、実は紀元前8000年紀、シュメールより以前にそれなりの文化が存在したようです。文明とまではいかず、遺跡もないので定かではないよう。


 

さてこちら、「螺旋」という意味を持つマルウィヤ・ミナレットは高さ53m。


 

このようなスパイラル・ミナレットは世界に3つしか存在しないらしいですよ。

 

 

階段を登ってTOPまで行くことができます。早速、登ってみます。

 

 

動画の中でも言っていますが、外側に手すりや柵はありません。

 

 

しかし、外側に手すりあったら外観の趣がだいぶ変わってしまうかと思います。日本だったら間違いなく外側に手すりか柵はつけるはず。着けなかったら多分、登らせないだろな。イラクはテキトー。この緩さが私は好きです。

 

 

しかしこれ、ひとたび突風でも吹いたらポトッと落ちそう。そしたら確実に死にます。

 

 

イスラム教は自殺禁止なので、こんなとこから飛び降りるような人はいないのでしょうが、日本だったら自殺名所になりますわ。いや、ホント冗談抜きで、高いところが大好きな私でも一抹の不安を感じるほどでした。

 

 
そろそろ頂上という段になって、やっと外側に柵が出てきました。遅くない?笑
 

 
そして、もう少しで頂上かなと思われるところまで登ってきました。


 

隣のグレートモスク跡。本当に大きい!

 

 

そして、とうとう頂上に!口が悪くてスミマセン。興奮気味です。笑