2022年GWに訪ねたイラクの旅を綴っています。現地で書いたものに写真と文章を大幅に追加しています。
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宮殿遺跡を去ります。タクシーで走り始めると、オッチャンが「ガソリン減ってきた」 と道中のGSへ。給油中、日本人を珍しいと思った少年たちが話しかけてきました。メチャクチャ可愛い。
さて、先程スパイラルミナレットの頂上から見えていた金色玉ねぎのモスクへ行きたいと、タクシーのオッチャンに伝えてみました。そこは、ここサーマッラーに着いたときに「行きたいところ」として告げていないモスクです。
うまく通じなかったようですが、走っていると金色ドームが見えたので「あそこ!あそこ!」と指を差したら連れてってくれました。笑
車はモスクの近くまでは行けず、だいぶ手前にあるチェックポイントで停車。ここも、イラク軍と警察がワンサカ警備しています。
あとから知ったのですが、どうやらここ、外人一人では入れないエリアらしい。
先人のイギリス人の友人は、イラク人ガイドとここを訪ねた際、一回目は断られたとのこと。彼女はアラビア語を話せるため、次にガイドと訪ねたとき最初からチャドルを羽織って外人と分からないように目だけ出し、チェックポイントではアラビア語を話して抜けたのだとか。
つい先月のGW、サーマッラーを訪ねた日本人の友人も、やはりガイドと一緒だったにも関わらずこのモスクには入れず、しかもスパイラル・ミナレットも修復中で登れなかったそう。
数年前にツアーで行った日本人の別の友人も、イラク人のツアコンが自分と欧米人など10人ほど引き連れていたにも関わらず入れず。
どういった理由で入れるのかは時の運のようですが、チラホラ入れた外国人観光客は皆イラク人ガイド付き。
一方、全身黒服ながらチャドルなく、単独一人旅でガイドもいない。しかも一目で東アジア人と分かる私は、果たしてここへ入れるのでしょうか?
モスクへ続く道の最初のチェックポイントで、タクシーのオッチャンがイラク軍の守衛に何かを伝えると、軍人が私にどこから来たのか尋ねました。
「日本から」と応えると、彼が無線で誰かに何かを伝え確認している様子。
更に「一人?」「はい、一人です。」そして「チャドルは持ってないの?」というようなことを質問されたので、「持っていない」と応えると、再び何処かへ無線で伝えたイラク軍の守衛は、タクシーのオッチャンに何かを指示しました。
あら?入れないの?残念。。
と思いきや、タクシーのオッチャンが「あそこの道路辺りで待ってるから!」という感じのことを私に伝えました。そしてイラク軍の守衛は「あそこへ行ってください。」と先の方にある簡易なプレハブを指差しました。
言われるがままに歩いて行き暖簾をくぐると、その部屋には女性スタッフが数名。そこは女性専用の第二チェックポイントだったのです。荷物検査とボディチェックののち、なんと!チャドルを貸してくれたじゃないですか!
着用の仕方が分からず、スタッフ三人がかりで着せてもらう。笑 「どこから来たの?」と聞かれ、「日本です」と応えると「ええええ?」みたいになって盛り上がっていました。これはチャドル着用後の私です。
しばらく歩くと更にチェックポイントあり、そこでも荷物検査とボディチェック。モスクへ行くのにトータル3回のチェックポイントを通過。サーマッラーの入域を合わせると4回。この聖地、相当厳重です。
(と、このときは思っていましたが、この後に行く聖地も同じくらいの厳重チェックでした)
そして、ここはやはり外人が単独で入れる場所ではないようでした。歩いているのは地元ムスリムばかり。中東系以外の外人観光客など一人も見ません。一人でこの街を歩いた外人観光客など戦後、私くらいしかいないんじゃないの?しばらく経ってこれをFBに上げたとき、イラク人の友人たちが皆一様に驚いていました。
私、何で入れたんやろな?笑 しかも厳重警戒のラマダン中に。てか、かつてここを訪れた日本人女性などいないのではないか?
道中、何て書いてあるんだろう?と翻訳してみると、「テントを張ります」「バグダッド/サドルシティの人々」ですって。テント屋?
そして更に歩くと、ミナレットが見えてきました。
そして、ついに聖地の寺院!