2018年11月に訪ねたパレスティナの旅を綴っています。







早朝にエルサレムに着き、部屋が開いてないので散歩に出たら、キリスト、イスラム、ユダヤ教の聖地エルサレム旧市街にたまたま着いて散策しています。スゴイですねー。三大宗教の聖地は、日中の観光客の多さはかなりのものです。しかし、人のいない朝の時間、まるで古代です。





エルサレム旧市街は、ユネスコ世界遺産に登録されています。





キリストが生活していたころから、あまり雰囲気も変わってないんじゃないかな。狭い路地や、石造りの家並みも、擦り減ってはいるものの当時の面影をそのまま遺しているように思われました。





破壊されたり、時とともに朽ちたり、修復されたり再建されたりしているのでしょうが、キリストがリアルに生きていた時代。そしてその何千年も前から、人が定住した地を現代の私が普通に歩けることに畏怖の念を感じます。四方八方、どこをとってもすべてが素晴らしい被写体です。





古代人の生活、生き様が目の前に浮かぶような気がします。ちょっとした石畳、階段、これらほとんどに数千年の歴史があります。初めて訪ねたのに何でしょう?この懐かしい感覚は。





あれ?ここはもしや、





うわわわ。適当に歩いてたら、





「嘆きの壁」に着いちゃったよ。





紀元前に建てられたエルサレム神殿の外壁。紀元後すぐのユダヤ戦争でローマ軍に破壊され、西壁のみが残っています。






ここはユダヤ人の聖地。神殿のあった方に向かって皆様お祈りされています。





男女は塀で分かれています。





「嘆きの壁」と呼ばれるのは近年のEU人が著書の中でそう書き世界に広まっただけで、ユダヤ人は単純に「西の壁」と言ってます。





確かに、傍から見ると嘆いているように見えますね。ここに限らず、ヒンディやムスリム、キリシタン、ブッディスト等々、彼らのそれぞれ神聖とする聖地での祈りは、どうしても「嘆き」っぽく見えます。





特にここのように、一人一人が壁に向かってブツブツ何かを唱えている姿は、外野からは異様な光景に映るものです。

 

 




この広場に用意されているプラスティック製の椅子をかなり遠くに引いてきて座り、その様子をずっと眺めていました。

 





これまで色々な国を旅し、皆様にも様々な宗教の現場をご覧いただき、日本以外の世界の多くの人々は宗教がマインドの中心にあり、それがアイデンティティを形成する重要な役割を担っているということはお感じ頂けてると思います。世界の人々にとってそれは至極当然のことで、日本人がマイノリティであるということも。





人間は弱い生物で、だからこそ神という見えない存在に頼り、神を慕い、過ちを冒しては許しを請うて生きていく。

 

 


 

 

宗教というのは、自分の人生に何か意味を持たせるためのバーチャルリアリティ(仮想空間)なのだと私は思っています。

 

 
 
 
そして、こうやって集まって一人一人何かを祈っているようで、実は同じ宗教を信じる周りの人々に連帯感を覚え安心している。今風に言うとメタバース
 
 
 
 

そういう観点からいくと、日本人は宗教心をマインドの中心に据える人はあまり多くはないと思われ、見知らぬ者同士が教えや考え方を大勢で共有する習慣はありませんよね。

 
 
 
連帯感も希薄ですし、同じ日本人でも知らない人に冷淡だったり、見知らぬ者同士が挨拶することもなければ、すれ違う人が気軽に話をすることもない。
 
 
 
 
そのわりには同調意識は強く人の目を気にし、みんな一緒でなければいけない。周りから外れてはいけない。
 
 
 

 

日本人のトレードマークと化したマスクなどは、その極みかなと思います。

 




 

っと話が逸れてしまった。ここ西の壁に戻って、祈るジュイッシュたちの嘆きにも似た背中を眺めながら思いました。
 




 
彼らの祈りは神聖で美しいものに映りこそしましたが、





あなた達の祈りの裏にある行動に、

 





パレスティナ人はじめ世界中のイスラム教徒は甚く嘆き悲しんでいますわ。と。

 





下の図は、第二次世界大戦終結後1946年から2018年のパレスティナ国土の変化です。濃い緑がパレスチナ。白はイスラエルです。イギリスの三枚舌外交で自称ユダヤ人がイスラエルに入植を始め、パレスティナ人を虐殺(ジェノサイド)、侵略が繰り返された結果、一番左だったパレスティナの国土は一番右、これだけになってしまいました。


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これを多くの先進国が承認(黙認)している異常さよ。嘆

 

 

 

 

 

 

 

パレスティナ難民の数は今現在、世界で推定560万人といわれています。私も、ヨルダンのアンマンでパレスティナ難民キャンプを訪れました。国へ帰れないパレスティナ人は増加の一途です。

 

 

 

パレスティナに収まらず、自称ユダヤ人たちは周囲の国(イスラム教)へ盛んに戦争を仕掛けましたよね。

 

 

 

 

 

 


パレスティナ人はほぼムスリムですし、そりゃイスラム教を国教とする国がイスラエルと国交など結ぶわけがない。国交正常化したUAEやバーレーン、モロッコなどは気が触れたとしか思えませんわ。裏切り者とさえ感じましたけど。※私はムスリムではありません。

前回、少し触れましたパキスタンのパスポートはこれ。






パキスタン人の友人に写真を撮らせてもらいました。一国のパスポートにこれだけ明確に書かれるほど疎まれているって凄いことですよ。





パキスタン人の彼は敬虔なムスリムで、イスラム教聖地でもあるエルサレムに「一生に一度は行きたい」と言っていました。そして、「多分、自分が生きている間に行けることはないだろう」とも。前回の記事で書きましたように、エルサレムへ行くには必ずイスラエルの入国が必要ですので、別の国の国籍を取らない限り難しい。

 

 

 

 

 

 

 

彼に限らず、聖地エルサレムへ巡礼に訪れたいムスリムはかなりの数、世界に何億人もいると思われます。2020時点でイスラム教徒の数は19億人、彼らの住む大半の国でイスラエルと国交がありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし自称ユダヤ人にマイナス感情を抱いているのは何もムスリムだけではありません。近い将来、必ずこの世界はひっくり返ると信じていますよ。








散策は続きます。

 

 






 

今夜の米国中間選挙がそれを左右する。

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