2017年GWに南米とカリブ海のアイランドホッピングをした旅を綴ります。
この旅、最後の国はキューバです。
この頃、キューバの入国には事前に何かの申請が要るとか要らないとか何かに書かれていて、それがビザ取得の要件となるもの?なのかまあ、よく分からんものでした。
しかしキューバへ飛ぶ前、ジャマイカのチェックインカウンターで聞いても何も要らないといわれるし、なんだか訳のわからぬまま到着したら、なんのお咎めもなくビザ貰えたという。
帰国後に友人に聞いたら、「あれは絶対必要なはず!」と、どんだけ苦労して手に入れたかを語ってくれたけど、本当は要らないんちゃう?知らんけど。結局その何かは分からずじまいですが、もし行かれる方いらしたら、調べた方がいいかも知れません。
それにしても、キューバってすごい国なのですねー。カリブのイランみたいな!笑
完全に米国を敵に回し、よく頑張っていらっしゃる。笑
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いや、いい意味でですよ。
街中で国際クレジットカードは使えないし、
一般に流通している通貨とは違う裏通貨があるとか?
地元の人々はそれを使用していて、一般通貨の1/10のレートなのだとか?
まあ、米国の息がかかってなかったら、何でもありですわな。笑
米国から制裁を受け続けているので車も輸入できない。
なので、キューバといえばクラシックカー。
クルマ好きの私としては、これを見るのがこの国へ来る楽しみの一つでもあったわけでございますが、
でも、それらはせいぜい20〜30台くらいのもので、
どこかの広い公園で展示物として披露しているか、
行ってもなかなかお目にかかれず、
見れたらラッキー!
な、昔の「黄色いワーゲン的」な少なさなのだと、ここへ訪ねる前まで思っていたのですよ。
そしたらだ。
希少な天然記念物どころか、このとおりこの国で一般道を走っている車の殆どがクラシックカーではないですか!
1950年代のクラシックカーが、70年近くの時を経ても尚、ピカピカな現役で何の違和感もなく走ってる。人を運んでるのです。
なんだ?この国?凄すぎる!
世界で唯一です、こんなん。
もうね。現代の一般的な乗用車がエラいダサく感じるのですよ。
いやー、ちょっとこの光景は凄かったです。
駐車場にただ停めているだけの車が、まるで何かのイベント!笑
バイクまで旧式、カッコイイわ〜。
ここは有名なモヒートの店「La Bodeguita del Medio」
観光客で溢れかえってました。
昼夜問わず、いつでも客がいる。
ここは、ヘミングウェイもよく通っていたらしい。
次々と作って、どんどん売れていく。私はラムは飲まないのでパス。←折角来たんだから飲んどけよ!
旧市街には沢山の店が連なり、
カラフルで、ドアに特徴があります。
多くの人が、目的もなく歩いている。
分かる。
歩いているだけで楽しい。
もうね。
町全体すべてがエンターテインメントなのですよ、この国。
歴史を少しお伝えすると、他のカリブの国と同様にコロンブスに1400年代に発見され、スペイン人が入植。
原住民は虐殺され絶滅。
キューバは島の大きさが半端なく、小アンティルのように一国が支配するような形態にはならなかったのですよね。
スペイン以外の西欧各国が次々に侵入して開拓を進めます。
1900年代に入り、ようやくスペインからの独立を目指すも、加担した米国が何だかんだと制し管理下に。
それが国民の反乱を招き、バティスタという人がクーデターで大統領に就任。
この人は米国と深いパイプを築き、独裁を敷いて米国と富を独占し始めました。
米国の反植民地のような状態を打開しようと蜂起したのが、かのカストロさんですよね!
彼は反政府を組織し襲撃を試みますが失敗し投獄。
しかし、バティスタの恩赦で出獄しメキシコへ亡命します。
そこで出会ったのが、チェ・ゲバラさん。
彼らにゲリラ訓練を受けて再度キューバに戻ったカストロさんは、とうとうバティスタを国外へ追放します。
これを強力に後押ししたのがチェ・ゲバラさん。
そしてついに、カストロさんが首相に就任すると、ゲバラとキューバ革命を起こし、農地改革を進めます。
それを敵視した米国に対し、キューバはアメリカ企業の排除を開始。
1961年、米国はキューバとの外交関係を断絶。当時の米大統領はケネディさんでしたかね。
そして未だに国交は正常化していません。それでもグアンタナモには米兵いるのですけどね。
チェ・ゲバラさんは1967年に39歳の時ボリビアで死去。
カストロさんは2016年に90歳で死去。
ゲバラさんの生涯がカッコよすぎ、
17歳の時の写真が超イケメンで私は好きなのですけど、
こういった革命を起こすとき、その国民の状態であるとか、国の環境であるとか、政治の腐敗度であるとか、
それらの問題を声高に叫び、武力ながらそれを国民感情と合わせて駆逐しようとする意識。
ホント凄いことだよなと思います。
彼らのそれらの死をかけた戦いがあって、今があると思うと、
今の日本もそうですが、ご先祖様は偉大ですし、どんな国へ行っても、そういった歴史や人物を知り敬意をもつことは大事だなとつくづく思います。
そして、未だに制裁を受け続けているキューバの人々も、
イランの人々もそうですが、とにかく明るくて陽気でいいよね。
制裁真っ只中なので、まだまだインフラが整備されてなくて街中でwifiも繋がらないですし、
私の泊まっていたホテルはwifi有料でしたが、
たまにはそんな、前時代を生きる国もいいなとキューバへ来て思いました。
上述のように、キューバはスペイン領でしたので、このようにスペインが色濃く残る国です。
先日も書きましたように、植民地にされていた国は英・仏・西・葡・蘭のどこが占領していたかで、街の様子から人々の所作まで変わります。
スペイン領だった国は、総じて陽気。みんなwelcome!ここにいる人は皆んな仲間!
フランス領だった国は、街はゴミだらけで汚く、どこかギスギスして治安悪く、余所者を寄せ付けない雰囲気が未だに残る。私のような行動パターンの旅行者は、観光しにくくてしゃーない。
イギリス領は先日のガイアナやバミューダとか、可愛らしい建物にシャイで大人しい人々って感じかな。
キューバのこの建物の重厚さと、ドアのセンスもご覧いただけましたでしょうか。
とにかく観光客も多くて人混みがすごいですが、
街からバスでちょっと行けばカリブ海の美しいビーチもあり、
静かに過ごせます。
旧市街の重厚な建築物も素晴らしいし、街のショットバーやレストランも味があってオシャレ。
とにかく、どこへ行ってもエンターテイメントな国です。
2017のGW旅、初めて訪ねる国12ヵ国、計14ヵ国を超駆け足で巡りました。
ほとんどの国で過去西欧の「植民地」「奴隷」というキーワードつきまとい、個人的には色々思うことの多い旅でした。皆様はいかがでしたでしょうか。
毎回毎回ではありますが、長くお付き合いいただきありがとうございます。
ほとんど毎日、飛行機で移動してたこの旅。
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