2017年11月に訪ねたブータン王国の旅を綴ります。今回は単国の旅行です。









ブータンはチベット仏教を国教とする世界唯一の王国です。場所はここ。北はヒマラヤ山脈で、西のネパールと同様、山がちな国です。





私の訪ねたとき、ブータンは「ちょっと気が向いたからフラッ」と行ける国ではございませんでした。







日本のパスポート保持者が個人旅行できない数少ない国の一つで、旅行会社を通してフライト含むツアーを申し込まなくてはビザを取れませんでした。そして、現地では単独行動できないくらいガッツリとスケジュールが組まれ、どの観光地へ行くにもガイドがついてました。








日本から行く場合は、タイのバンコク経由かインドのデリー経由。私は前者で参りました。








それでは日本出発!







夜中にバンコクへ着き、夜明けにバンコクを発ち、途中タイのどこかの中継地へ寄った後に、国際空港のあるブータンのパロ空港へ向かう予定。





が、スワンナプム(バンコク)を発って2時間くらい経った頃でしょうか、陽も昇り機内の眩しい中、私はウトウトしてたのですが、





何故か、陽の光が右から左から顔に当たるのですよ。目を瞑ってても分かる。

 












北半球の朝の時間帯で、バンコクから北方へ向かっていたら、進行方向の右から継続的に光が射すはずなのに、断続的に右から入ったり左から当たったり。








「もしかして旋回してる?」








パッと目を覚まし、隣の米国人老夫婦に「なかなか着きませんね?」と聞いたら、「悪天候で旋回してるのよ、もう一時間も。」










あぁ、初っ端からナンテコトだ。老夫婦がアーモンドをくれました。これが美味しい。

 




 

 

結局、中継地の上空で2時間近く旋回したあと、天候は回復せず燃油枯渇し、インドのコルカタへ着陸。


 

燃油補給も天候回復せず、2時間近く機内缶詰にされた後、





再度その中継地へ向かい、とうとうブータンへ。





ブータンにある唯一の国際空港は、世界でも着陸の難しい国際空港の一つと言われていますよ。ネパールの地方空港もそうですが、山間に降りるのは風が左右しますよね。個人的にはホンジュラスのテグシガルパは最高にヤバかったです。あそこも山中。





ブータン唯一の国際空港に着いたのは、定刻の7時間遅れ。





入国審査へ向かいますが、もう夕方の陽ですわ。空港の建物が、らしさを感じます。





一番にVISAをもらい空港施設を出ると、だいぶ西に傾き始めていました。





さて、今回申し込んだブータンツアーは、他に申込者がいなかったのか客は私一人。車の運転手&ガイドが滞在中ずっと担当して専用車であちこちいざなってくれます。二人と挨拶し、早速車に乗りこみます。








本来なら朝に着いて、首都ティンプーの寺院をいくつか回る予定でしたが、これを今日はいくつかに絞り後日へ回すことになりました。そして、ティンプーへ向かって走っていたところ、





まさかの車両故障。笑 





ここで代車を一時間近く待ちます。踏んだり蹴ったりとは正にこの事か。尚、彼らは仕事ですので、民族衣装の「ゴ」を着ています。





代車の四駆が参りました。乗り換えて首都ティンプーへ向かいます。まず連れてきてくれたのがタシチョ・ゾン。ゾンは城塞などの意味です。






タシチョ・ゾンは国王の執務室もありますよ。





数年前にブータン国王と王妃が来日されてましたね。





元々はチベットから逃げてきた僧侶が攻撃を避けるために建てた城塞ですので、出入り口は少なく外壁の窓は高い場所にあります。






チベット仏教の僧侶でしょうか。





上述したように、ブータンの国教はチベット仏教です。





本家のチベット自体は現在、中国支配下で寺はことごとく破壊され、ウィグルのモスク破壊と同じ目に遭っています。





また、チベット仏教の僧侶も次々と殺害されたり、自分自身に火を点けて抗議の焼身自殺する僧侶も数多くいらっしゃり減少。ダライ・ラマさんも未だチベットへは戻れずにいます。





ですので、純粋にチベット仏教を国教にして信仰している国は、世界ではここブータンだけとなります。





>悪行を働く者は地獄行きだ!と閻魔様。




チベットから、4〜7千m級のヒマラヤ山脈を超えて逃げてきた僧侶や一般の方たちが、ここブータンを安住の地に据えることができて、本当に良かったと思います。



ナショナル・メモリアル・チョルテンという第三代国王の仏塔へ参りました。皆様、時計回りにぐるぐる歩いていらっしゃいますよ。3回まわるといいらしいです。



街の中心へ向かいます。



この国は、確か信号が一つもなかったのではないかな。首都中心部にあるラウンドアバウトは、交通量の多い時間に警察が出て誘導しています。



アジアに信号のない国なんてあったかなあ?北朝鮮とアフガンは行ったことないけど、多分信号はあると思う。ブータンは切手が有名らしく、中央郵便局では自分の切手を作ってこのように額入れて売ってくれるみたいですよ。




そういえば私、子供の頃に切手を集めてたわ。爆





ホテルはここでした。自分で取ってないので、何というホテルか覚えてない。一旦チェックインし、




ガイドくんが夕飯へ連れてきてくれます。これもツアー込み。これの半分以上が異常に辛かった。




ビールで薄めます。





今日のツアースケジュールはここまで。ガイド君、運転手とサヨナラです。








「夜、出歩いても人間は安全だけど、野犬が多いから気を付けて!」と言われる。笑








過去には「世界一幸福な国」と話題になったブータンは「物質的な幸福ではなく、精神的な幸せを目指す」ことを念頭に目標を掲げています。








実際は、世界のその手の機関によると、

①GDPや友人・家族からの社会的支援
②健康寿命
③人生の選択の自由
④社会の寛大さ
⑤認識されている腐敗度
⑥最近の感情


などを元にした調査で、世界の国別幸福度はこの年はフィンランドがtop。上位は北欧の国々が占めていました。









ちょっと物騒ではありますが、世界の自殺率ランキングを見ても、ブータンは不幸な日本とさほど変わりませんし、GDPに至っては貧国レベルです。









それでも何か温かいものを感じるのは、真面目な国民性なのか、チベット仏教に根ざした考え方が人々を穏やかに真面目にするのか。貧国でも犯罪率は極めて低いです。










まぁ、幸せなんて評価や比較でランク付けされるような類のものではありません。










自分自身が感じるものです。








自分は幸せだ!と思えば幸せだし、不幸だと思えば不幸。それ以上もそれ以下もありませんのでね。








まぁ、わたくし自身は常々不幸ですが。爆








さて、明日はティンプーから東の都市へ参ります。








自分の幸不幸は自分が決める。つまりどちらでもいい。
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