2011年6月に訪れた中東の旅を綴っています。当時簡単に書いたものに写真を追加し、大幅に加筆しています。







昨日、ホテル経営者に散々「ビブロスとバールベックはツアーで行くように」言われたので、ホテルに戻ってツアーデスクでパンフをもらい、部屋で見たところ、









「Byblos tour:75$」
「Baalbeck tour:95$」







高っかいなぁ。ビブロスなんてここから車で一時間もかからないのに?それでなくてもツアーは苦手なのに、苦痛を我慢してこんな高額。







 

取りあえず、明日はバスで目指すことを考えるか!

もともとツアーで行く気はほとんどない。爆









早朝ホテルを出ると、出待ちのタクシー運転手が声をかけてきました。







「どこ行くの?」







と聞かれたので、







「ByblosかBaalbeckへ行こうかと思ってる。」







と伝えると、







「Byblosなら往復120$、Baalbeckなら200$で行くよ。」







高っか~







「両方行ったらいくら?」
と聞くと、
「両方は1日では行けない。」
「Byblosは北上するし、BaalbeckはLebanon山脈を越えて行かなきゃいけないから。」







そうこう話しているうちに、別のタクシー運転手が、「どこ行くんだ?」







同じことを伝えると、
「Byblosなら往復120$、Baalbeckなら200$で行くよ。」







ほほぅ。協定か?笑









そうこう話しているうちに、また別のタクシー運転手が来て、
「どこ行くの?」







そして、そのうちその3人がアラビア語で何やら話を始めた。私は蚊帳の外。何か喧嘩しているようにも聞こえる。









すると、ホテルのポーターがやってきて3人を止めに入った。







やっぱ喧嘩してんだ?笑










さらに、その怒鳴り声を聞いた別のタクシー運転手がわらわらやってきて、ポーターと一緒に止めに入った。









しかし、いつの間にかポーター含む十人くらいが怒鳴り合いになってる。









収集つかなそうなので一旦ホテルへ戻り、ツアーデスクでByblosとBaalbeckのローカルバスでの行き方を聞くと、







「どっちへ行くにも下の大通りでセルビス拾って先ずはコーラのバスターミナルまでいき、そこからバスで行くのが一番安い。」







と教えてくれました。







再び外に出ると、まだ大喧嘩は続いている。彼らを横目に大通りへ向かって坂を下りて行こうとしたところ、







私に気付いた一人のタクシー運転手が、









「どこ行くの!?」







Byblosへ行くことにしたと告げると、









「いいかい。」
「ByblosやBaalbeckはとっても遠いんだ。」
「今はPetro(ガソリン)もすごく高い。」
「だから、誰も値引きは出来ない。」








あっ、そう。









ここから現地までタクシーで行くつもりは最初からない。てか、それならなんであなた達はそんな大喧嘩を?笑









「コーラからローカルバスでByblosへ行くわー。」







と伝えると、タクシーの運ちゃんたちが翻って、

「僕がコーラまで6000LP(レバノン・ポンド)で行く。」

「僕が5000LPで行く。」

「僕が5000LPで行く。」

「僕が4000LPで行く。」
「僕が4000LPで行く。」







そしてまた喧嘩を始めた。爆







半端ないんですよ、この怒鳴り声が。ギャグか?笑







もう、可笑しくて可笑しくて。笑  中東の人々は短気な人が多いように思いますよ。







そして大喧嘩の運転手たちを尻目にポーターがコソッと
「この下の道でセルビス拾えばコーラまで2,000LP(120円)で行ける。」
と教えてくれました。







そして、
「いいかい。ByblosはこちらではJbeilって言うんだ。」
「Colaに着いたらJbeil行きのバスを探して乗るんだよ。」







「ありがとう。」









喧嘩しているタクシー運転手たちに見つからないよう、そそくさと下の大通りへ向かって歩き出すと、それに気付いた運転手が、









「どこ行くの?」







見つかった。爆







運転手たちが一斉にそれぞれ自分のTaxiに乗って追いかけてきた。皆が運転しながらサイドから顔を出して、









「Take my taxi!」と大声で追っかけてくる。







何なのコレ?笑









結局、下の通りで2,000LPのセルビス拾い、コーラへ向かいます。笑

roroのTranceWonderな日々

そうそう!セルビスは「乗り合いタクシー」です。イラクでも書きましたシェアタクシーですね。









イラクやヨルダンは人数が4人揃わないと出ないことが多いですが、レバノンのタクシー(セルビス)は取りあえず出てくれます。そして、走行中に歩いている人にクラクション鳴らして乗らないか次々聞き、乗客が同じ方角だったら片っ端から乗せて行くようなシステムです。









なので、必要以上に街中でクラクションが鳴ってるのです。







セルビスかタクシーかは、こちらで決めます。







誰も乗っていないTaxiに乗るとき、こちらが「タクシーで」と言えば、他の人を乗せずに目的地までダイレクトに運んでくれます。その分、高いです。







セルビスで!というと、目的地へ向かう途中、次々と同方向へ向かって歩いている人を乗せていきます。人を乗せているタクシーがクラクション鳴らして勧誘してるのはセルビスですので、例えばCola方面へ行くか、2,000で行けるかなど聞いて、OKなら乗るし、NGなら他を探す。








 
そんな感じで目的地まで行きます。







初めて通るベイルートの南側。


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ヒズボラが潜伏していたため、イスラエル空爆の激しかった場所とも聞いております。未だ、通りの角という角に戦車とライフルを持った軍人が配置されています。


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戦車の前でフルーツを売る人も。


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日本では見ない光景ですよね。でも、こっちだと馴染んでしまって全然違和感ないです。ダウンタウンは早急に修復されたようですが、こちらはまだ。Beirutの東や西でよく見かけられるビル建設のクレーンも少ないです。











Colaに着きました。中長距離バスの発着所ということで、専用の大きなバスターミナルがあるのかと思いきや、ただの広い道にワゴンやバスが沢山停まっているだけ。







え?ここからByblos行きのバスを探さなあかんの?







声を上げて乗客を誘導しているおっちゃんに、
「Jbeil行きのバスはどれですか?」
と聞くと、

「フロントに「6」と書かれたバスを探して乗って。」

と、教えてくれ









すぐに見つけて飛び乗りました。

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3,000LP(およそ170円)









コーラまでのセルビスと合わせても往復10,000LP(540円)。ツアーは75$でした。この当時75$は6,000円。なんと1ドル80円の時だった。それでも高いと思ってた。今では10,000円ですね。








 
地中海の海岸沿いを北上します。綺麗な海の景色のなか、1時間くらいで「Jbeil着いたよ。」とバスの運ちゃんが教えてくれ降りました。







さあ、このあと世界遺産ビブロスを探索です。古代フェニキア人の遺跡に、いつになくワクワク!










珍し系の国は一生の思い出に。

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