2022年GWに訪ねたイラクの旅を綴っています。現地で書いたものに文章を大幅に追加しています。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
 
サーマッラー入域チェックポイントで、私を乗せて街を巡ってくれるタクシーを待っています。この街は外国人の単独行動はできません。

 

 

 

 

 

しかし私を乗せてくれるタクシーはなかなか来ません。一人で歩いて行っちゃアカンのかいな。。悪いことせぇへんし、体力には自身あるし、私は問題ないんだけどな。。








暑いので、ここまで乗ってきたタクシーを降りてベンチに座っていたところ、私の周りにイラク軍の軍人や警察がわんさか集まってきました。皆様、ご自分の身長程もある長いライフル銃を肩にかけ、両足にも拳銃。マッチョな防弾チョッキを着け、腰には何重も連弾用の弾帯を巻き付けています。

 

 

 

 

 

 

 

コレホント凄い迫力なのですよ。まるで映画でも観ているよう。昨日も書きましたように、突然の銃撃戦にも容易に耐えうる仕様です。

 

 

 

 

 

 

 

そして十数名のソルジャーが私を囲み、仲間どおし何かしきりにアラビア語で私のことを話しているのがわかります。会話の中に何度も「ヤバニ(Japanese)」が入る。


ヤバニ以外は全然わからないので私自身は暢気。笑

 

 

 




そこに、一人の若い軍人がやってきて私に話しかけてきました。この人はライフルを左右の肩に2本掛け、腰だけでなく両肩に掛けた弾帯が上半身全体を包んでいます。そしてこの人、









モッスゴイ私の好きなタイプのイケメン。 

 

 

彼は私のイラク人の友人の中で一番のイケメン。しかしイケメン軍人は更にイケメンでした!

 

 

 

 

 

 

一度目が合ったら目線を逸らせられないくらいの超イケメン。目が覚めるほどの美女ならぬ、目が飛び出るほどの美青年。線は細いながらメチャクチャ男気を発し、離れると目で追ってしまうくらいの超絶イケメンです。







そのイケメンが私に何かを言ってるのですが、とにかくアラビア語は分からない。爆







そうだ!イラクへ来る前、SNSで友人になった現地イラク人に、「ネットなくても翻訳できるよう、google翻訳のアラビア語をダウンロードしておいたほうがいい。」と言われ落としといたんだった!







スマホの翻訳アプリを立ち上げ、アラビア語を入力できるようセットし、イケメン軍人に渡しました。アラビア語で入力してくれた彼の文を翻訳してみると、、、









・・・







ナニコノイケメン。







・・・

 

 

 

 

 

 


素敵すぎるんですけど。

 

 

 

 

 



惚れそう♡







タクシー待ちの退屈さと、一人で歩いて行きたい逸る私の気持ちを見透かしたかのよう。

 

 

 

 

 


そこに、イラク軍が手配してくれた一台のタクシーがやってきました。ドライバーは何か私に言いましたが、その態度はどこか横柄に感じました。すると、イケメン軍人がそのタクシーのオッサンと何やら揉め始め、しまいには追っ払ってしまったのです。







えええ?ちょ、ちょっと、、せっかく来てくれたのに追い返しちゃったよ。。







するとイケメンが私のスマホに、









・・・

 








惚れた♡

(早っ!笑)







「一緒に写真を撮ってもらってもいいですか?」

(惚れると積極的)







と、その瞬間に彼の上司がやってきました。イケメンが写真のことを上司に確認すると、上司は無表情で速攻一言、







「La(No)」







そしてイケメンが片言の英語で、







「彼は僕のボスだ。彼の言うことは絶対だ。僕は彼に従わなければならない。ごめん。」






・・・






ダダダダダダッダダダダッ💘







ライフル連弾で撃ち抜かれましたよ。穴だらけ。即死です。







もうタクシー来ないでいいわイケメンが非番になるまでココで一緒にいる。キリッ。惚







そこへ、二人目の男性が車でやってきました。イケメン軍人が彼に、私と話すよう促しました。







彼は私に「どうしましたか?」と英語で聞いてくれました。どうやらイラク軍は英語を話せる人を呼んでくれたよう。「サーマッラーの街を観光したいのですが、乗ってきたタクシーはバグダッドへ戻るというので、彼ら(イラク軍)にここを巡ってくれるタクシーを探してもらってます。」







すると彼は、バグダッドから乗ってきたタクシーのオッチャンとアラビア語で話し始めました。そして、「サマラのどこへ行きたいの?」と再度私に振り、「ココとココと」と伝えると、再びタクシーのおっちゃんに通訳。

 

 

 

 

 

 

するとタクシーのオッチャン、「それだったらそんなに時間がかからないから。」と、サーマッラーを巡ってそのまま私をバグダッドまで連れ帰ってくれることになったのです。

 

 

 

 

 

 

助かった。。







このままタクシー来なかったらサーマッラーは巡れずトンボ返りですし(まぁ、イケメン軍人とずっと翻訳会話しつつ見惚れててもいいのだけど)、タクシーが来て街を巡ることはできても、バグダッドへ戻るにはまたシェアタクを探さなくてはなりません。この街には流しのタクシーはいないので、コレ思いのほか面倒です。

 

 

 

 

 

 

タクシー独占ですので60,000ディナール(4,800円)と言われましたが全然いい!サーマッラーを巡ってくれてバグダッドまで戻ってくれるなら安い!早く言ってよ~。






でも、言葉がうまく通じていなかったおかげでイケメンと束の間の恋(正味10min泣)ができたので良しとします。あぁ、せめてSNS交換したかった。。






タクシーの後部座席に乗り、イケメンに後ろ髪を引かれながら手を振ります。彼はニコッと口角を上げて「うんうん」と小刻みに頭を頷かせました。。

 

 

 

 

 

 

・・・

 

 

 

 

 

 

うっわ。マジカッコいい。ひっさびさ一目惚れしたわ。今でこそ顔を忘れてしまいましたが、この旅で一番印象に残ったイケメンでした。

 





さあ!アッバース朝の首都にもなった古代都市、ホーリーシティ(聖都)のサーマッラーを巡ります!